いわゆる「アクセサリー」の素材としてメジャーですが、そのシルバーを「ジュエリー」として展開しているブランドも少なくはありません。
代表的なブランドが「Chrome Hearts (クロムハーツ)」。
シルバーといえば真っ先に名を挙げられますが、意外とどんなブランドかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
【ジュエリーブランドの名品】第二十回目は「Chrome Hearts (クロムハーツ)」。
メンズのイメージが強いブランドの、意外な魅力をお届けします!
「シルバージュエリー」を確立したクロムハーツ
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ジュエリーとしてのシルバーの新しい価値を提示したブランドといえば、ティファニーもありますね。
ゴールド、プラチナを扱うブジュエリーブランドのノウハウを活かし、シルバーの特性を活かしたデザインで高品質、かつ従来のジュエリーよりも手に取りやすい価格帯で顧客の心を掴んできました。
一方、クロムハーツはというと、ティファニーとはまた異なる角度から「シルバージュエリー」の立場を強固なものにしたのです。
多くのセレブを魅了するクロムハーツ
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ブランドのはじまりは1988年。
アメリカはハリウッドで創業したクロムハーツは、バイカー向けのアイテムを展開するブランドでした。
ハーレーダビッドソンを愛車としていたリチャード・スターク(Richard Stark)とジョン・バウマン(John bowman)。
二人の皮革製品のセールスマンと彫金職人のレナード・カムホート(Leonard Kamhout)が出会い、立ち上げたブランド。
現在でこそゴールドも扱うクロムハーツですが、創業当初は最高級の皮革製品がメイン。
シルバーはといえば、バイク用皮革製品のボタンやファスナーといったパーツに使われるのみだったのです。
クロスモチーフ、ダガー(短剣)モチーフといった象徴的なモチーフを無骨で重厚なデザインに昇華させたクロムハーツのジュエリーは、ブランド独自の世界観を確立していきました。
すべてハンドメイドで作られること、納得のできる素材が確保できるまで制作を行わないこと。
大量生産・消費の時代に、それとは逆行する作りへの真摯さと飽くなき素材へのこだわりがセレブリティに多くのファンを生み出したのです。
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シャネル、フェンディ、自身のブランドのデザイナーを務めたカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)。
すべての商品を持っていると豪語していた彼の手元には、大胆にレイヤードされた数々の指輪が光ります。
ネクタイの上にロングチェーンのネックレスを合わせるスタイリングも定番ですよね。
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また、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)やレディー・ガガ(Lady Gaga)も身に付けるなど、性別問わず愛されています。
女性向けジュエリーも展開するクロムハーツ
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現在、ヘッドデザイナーを務めるのはリチャード・スタークの長女ジェシー・ジョー・スターク(Jesse Jo Stark)。
メンズが身に付ける印象が根強いのもブランドの始まりを考えると頷けるのですが、90年代、00年代のクロムハーツにはなかった新しい風を吹き込んだ人物こそジェシーなのです。
歌手としても活動を行うなどマルチな才能をみせるジェシーは、色石を使用したアイテムやカラーレザーなどを提案。
ヘアアクセサリーも展開するなど、従来のハードなイメージを残しつつバイカー以外にも間口を広げたため、より多くのファンを獲得するに至ったのです。
クロムハーツの新たな名品。おすすめアイテム3選
ハードさと繊細さ。
単一なイメージではなく、様々な文化や思想が混ぜ合わさった土壌が生んだブランドだからこそ、多様な人へ訴えかける力を持つクロムハーツ。
ブランドを象徴するアイテムの紹介でも良いのですが、すでに確立されたブランドイメージがあるからこそ、今回は従来のクロムハーツのイメージを変えるアイテム、シリーズをご紹介。
バングル
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特別に女性に向けられて、というわけではありませんが、重厚さと繊細さを併せ持ったバングルは取り入れやすいアイテム。
リングとは異なり面積が大きいからこそ、軽さを出すための透かしがアクセントとなっています。
ニットと重ねて、冬により魅力が増すアイテム。
ピンズ
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クロムハーツを代表するクロスをさりげなく取り入れたピンズ。
ニットの襟元、ハット、マフラーやストールなど、様々なアイテムと合わせて活躍するアイテム。
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ジュエリー、アクセサリーを身につけない方にも取り入れやすく、それでいて品のあるデザインはギフトにもぴったり。
タイニービーズ(tiny bead)
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最後はアイテムでなくシリーズから。
男性的なブランドと称される中で、タイニービーズは性別問わずに愛されてきたシリーズといえます。
シリーズの中でもより小さいパーツが連なったネックレスは、個性を残しつつも普段のスタイリングを邪魔しないシンプルさに惹かれますね。
POINT
- 1988年アメリカ創業のクロムハーツ
- カール・ラガーフェルド、レディー・ガガなど多くのセレブリティが愛用
- 創業者の娘であるジェシー・ジョー・スターク(Jesse Jo Stark)がヘッドデザイナーとなり、無骨なシルバーブランドといったイメージに新しい風を送り込んだ
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。