晴れた空のような宝石が留められたリングに、白いシャツに映える天然石のビーズネックレス。
肌面積が増える夏は、ジュエリー・アクセサリーを存分に楽しめる季節。
しかし、お気に入りのジュエリー・アクセサリーにダメージが蓄積しやすい季節でもあります。
特にネックレスやブレスレットのように皮膚の薄い部分と密着するアイテムは、汗や皮脂による変色などが起きてしまうことも。
美しい状態でジュエリー・アクセサリーを身に着けるために欠かせないのが、ジュエリー・アクセサリーのお手入れです。
今回は「夏のジュエリー・アクセサリーのお手入れ方法」をご紹介。
夏にこそ実践したいお手入れの基本と、素材別に適したメンテナンス方法をご紹介します。
汗・皮脂から守る!夏のジュエリー・アクセサリー基本お手入れ方法
他の季節と比べて、汗や皮脂の分泌が多くなる夏。
ジュエリーやアクセサリーは、この汗や皮脂にさらされることで変色してしまったり、素材がくすんでしまうことも。
汗や皮脂などの汚れがつきやすい箇所は?
特に、首元に密着するネックレスは汗や皮脂がつきやすいため、こまめなお手入れが必要。
着用後は柔らかい布で、ジュエリーをやさしく拭き取ってください。
セーム革や、メガネ拭きに使うようなマイクロファイバークロスを使うのがおすすめ。
ジュエリー・アクセサリーにダメージを与えることなく、汗や皮脂をしっかりと取り除くことができます。
汚れが気になる場合は、軽く水洗いするのもおすすめです。
水洗い後はそのまま収納するのではなく、しっかり乾かしてからケースにしまうようにしましょう。
ネックレス以外のアイテムは、宝石が留められている石座部分や、肌と接する面などの汚れやすい部分を意識してお手入れを行うことを心がけて。
素材別!夏のアクセサリーお手入れ方法
ジュエリー・アクセサリーは、素材によって耐久性や適切なお手入れ方法が異なります。
特に夏は、汗や湿気による影響が現れやすく、間違ったケアをしてしまうと傷みや変色、破損の原因となってしまうことも。
ここからは素材別に、適切なケア方法と注意点をご紹介。
大切なジュエリーを長く美しく保つために、ぜひお手持ちのアイテムで実践してみてください。
ゴールド・プラチナ
比較的安定した素材であるゴールドやプラチナ。
酸化による変色は起こりにくいとされていますが、汗に含まれる塩分や皮脂が表面に残ってしまうとくすみの原因に。
使用後は柔らかい布で拭き取ることに加え、定期的に水洗いもおすすめ。
ぬるま湯に中性洗剤を少量溶かし、軽く浸けて洗浄してください。
シルバー
空気中の硫黄成分や汗と反応しやすく、黒ずんでしまいがちなシルバー。
汗や皮脂に混ざっているタンパク質に反応して硫化(りゅうか)が進みやすいため、特に夏は日々のケアが重要になります。
柔らかい布、もしくは専用のシルバークロスでお手入れを。
すでに黒ずんでしまっている場合は、研磨剤入りのシルバー専用クロスで表面をやさしく拭くことで、黒ずみを取り除くことができます。
彫りなどの溝に黒ずみが発生している場合は液体状の専用クリーナーを用いることで、シルバー本来の輝きを取り戻すことが可能です。
無機宝石(ダイヤモンド、ルビー、サファイアなど)
ダイヤモンドやルビー、サファイアといった無機宝石は、硬度が高い宝石ですが、皮脂やホコリが付着すると輝きが曇って見えることも。
お手入れとしては、乾拭きに加え、柔らかいブラシと中性洗剤を使って水洗いする方法が適しています。
超音波洗浄器の使用も可能ですが、内部に傷やインクルージョンがある場合は、破損リスクがあるため避けた方が無難です。
有機宝石(真珠、琥珀)、ターコイズなど
真珠や琥珀、といった有機宝石や夏に映えるターコイズなどは、汗や酸に非常に弱く、デリケートな宝石。
柔らかいため、摩擦や乾燥にも注意が必要です。
お手入れは、乾いた柔らかい布で軽く拭き取る程度にとどめてください。
水洗いをしてしまうと、宝石自体が曇ってしまうことも。
また、香水やヘアスプレーなどの成分にも弱いため、装着はメイクや整髪料の使用後に行うのがベスト。
模造宝石・イミテーション
ガラス、アクリル、樹脂など、さまざまな素材が使用されている模造宝石やイミテーション。
見た目は天然宝石と似ていても、耐久性は大きく異なります。
特に樹脂系のものは水分に弱く、変質や変色の原因となるため水洗いは避けてください。
また、接着剤でパーツが留められていることが多いため、超音波洗浄器も避けましょう。
見分けがつかない場合や不安な場合は、購入元やブランドの注意書きを必ず確認してください。
メッキ・GP・ステンレス
メッキやゴールドプレーテッド(GP)のアクセサリーは、表面にコーティングが施されているため、こすったり強く拭いたりするとコーティングが剥がれるリスクがあります。
そのため、お手入れは柔らかい布でやさしく拭く程度にとどめましょう。
メッキが剥がれてきた場合は、購入店またはメッキがけができるお店で「再コーティング」を依頼してください。
ステンレスは、通常のお手入れで輝きを維持することができます。
雑材(糸・レザー・エスニック系パーツなど)
糸や革紐、バンブーなどのエスニック調のパーツなどを使ったアクセサリーは、素材の特性上、水分や湿気に非常に弱い傾向があります。
汚れが気になる場合も擦らず、乾いた布でそっと拭き取るだけにとどめましょう。
レザーは、専用クリーナーで汚れを浮かせて取り除くことができます。
雑材は湿気を含むと型崩れや変色、カビの原因になるため、風通しのよい場所で保管すること。
特に夏場は風通しが良い、日が当たらない場所で保管を行いましょう。
POINT
- 使用後は汗や皮脂をすぐに拭き取り、変色やくすみを防いで
- 超音波洗浄器や水洗いの可否など、素材ごとに適したお手入れを行うこと
- お手入れ方法については、購入店やブランドの注意書きを必ず読むこと
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。