イタリアのミラノといえば、名門ジュエラーを輩出していることで世界的にも有名な土地。
100年以上の歴史を持つ「ANTONINI(アントニーニ)」もそのひとつ。
日本での知名度はあまり高くはありませんが、東京・大阪・名古屋の三大都市をはじめとして各地に店舗を展開するなど、知る人ぞ知るブランドといえるでしょう。
【ジュエリーブランドの名品】第二十七回目は「ANTONINI(アントニーニ)」。
ヨーロッパのファッションの中心地、ミラノらしさ溢れるジュエラーをご紹介します。
アントニーニの情熱とジュエラーとしての功績
1919年創業、ブランドのスタートは1988年。
創業から100年を超えるブランドは、現在セルジオ・アントニーニ(Sergio Antonini)がクリエイティブディレクターを務めます。
アントニーニは「教養のある上品で自信があり、しばしば芸術に情熱を注いでいる」女性に向けてジュエリーを作っていると述べています。
アントニーニのジュエリーはうわべを繕うものではなく、本質的な価値を重んじる人に向けられているのです。
ハリーウィンストン出身デザイナーが起業
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創業とブランドのスタートに開きがあるのは、もともと別会社として創業していたから。
「リバティジャム社」というルースを扱う商社の3代目であったセルジョ・アントニーニ。
弟のカルロ・アントニーニとともに建築学を学び、宝石鑑定士の資格を取得。
ジュエリーデザイナーとしてハリー・ウィンストンのプチサロンで経験を積んだ後、1988年に「アントニーニ」を創立したのです。
現在はクリエイティブディレクターとして、数々のデザイナーたちとブランドのクリエイションを手がけています。
アメリカとミラノの雰囲気が合わさったユニークなセンスと洗練された雰囲気は、今日まで欧米の女性を中心に愛されてきたのです。
「ダイヤモンド インターナショナル アワード」受賞のアントニーニ
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切磋琢磨し合うコンテストや、業界を盛り上げた功績を讃えるためのアワード。
ジュエリー業界にも「ダイヤモンドインターナショナルアワード」と呼ばれる世界的なジュエリーコンテストがあります。
ジュエリー界のオスカーとも呼ばれるこの賞は、1953年にデビアス社が創設。
以来、「ブルガリ」や「ダミアーニ」と言った名だたるブランドが受賞しています。
「アントニーニ」の受賞は1996年。
卓越した職人技と洗練されたデザインはワールドクラスの高評価を得ているのです。
アントニーニを代表する名品
ビッグメゾンとは異なるアプローチで、ミラノ発のジュエリーの美しさを世界中の人々に発信し続けてきたアントニーニ。
ミラノらしさが生きる、三つのラインをご紹介します。
アトリー(Atolli)
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アントニーニが2017年に発表した「アトリー(Atolli)」。
珊瑚の環礁(かんしょう)をイメージ、ダイヤモンドのパヴェづかいが特徴的です。
中心部にカラットの異なるパヴェを敷き詰めたオーセンティックなデザインと、漆黒の艶やかなジェットを用いたモダンなデザイン。
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宝石を留めた部分の台座と、O型になったK18YGのパーツが重なり、ほどよいボリュームを与えてくれます。
柔らかな線は肌に馴染み、宝石とK18YGの輝きは肌の質感を引き立ててくれることでしょう。
ルッカ(Lucca)
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イタリアの年からインスピレーションを得て生み出された「ルッカ(Lucca)」。
トスカーナ早春に映える淡い青空、植物の緑、伝統的な家屋を思わせるブラウンの屋根の3つの要素から、色石をセレクト。
ブルートパーズ、スモーキークオーツ、そしてグリーンアメシスト。
透き通った輝きを二石留めたリングは、それぞれの色石を引き立てるカラーゴールドを採用しています。
エクストラオーディネール(Extraordinaire)
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「並外れた」という意味を持つ「エクストラオーディネール(Extraordinaire)」。
毎年新作を発表しており、個別のナンバリングもされている特別なコレクションです。
一石一石選ばれた透明度と色、優れた品質の宝石。
その宝石ごとの個性を活かすエッジの効いたデザインは、数々のハリウッドスターが着用。
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セレーナ・ゴメスやハル・ベリー、アン・ハサウェイ、ジジ・ハディッドにテイラー・スウィフトがレッドカーペットで身につけました。
POINT
- 1919年、1988年ブランドのスタートした「アントニーニ」
- クリエイティブディレクターのセルジオ・アントニーニはハリー・ウィンストンのプチサロン出身
- レッド・カーペットで数々のハリウッドセレブが着用
創業100周年の記念に展開された「Anniversary 100」ラインのジュエリーも必見。
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グラフィカルなデザインがお好きな方や、人と被らない個性的なジュエリーをお探しであれば、一度アントニーニのサロンに足を運んでみてはいかがでしょう。
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。