日本でシルバージュエリーといえば、多くの人が思い浮かべるのは別のブランドかもしれません。
しかし、シルバージュエリーを語る上で欠かせない、もうひとつのとっておきブランドがあります。
ブランドの名は「GEORG JENSEN(ジョージ・ジェンセン)」。
シルバーに100年以上向き合いながら、ジュエリーだけでなくシルバーという素材の可能性をホームウェアにまで広げたのです。
【ジュエリーブランドの名品】第二十五回目は「GEORG JENSEN(ジョージ・ジェンセン)」。
数々のアーティストを見出し、機能美を讃えたジュエリーを生み出す唯一無二のブランドをご紹介します。
ジョージ・ジェンセンとは。リングにブレス、何が有名?
1904年、デンマークはコペンハーゲンで創業。
アール・ヌーヴォーの流れを汲んだデザインはオーセンティックでありながらもモダン。
シルバーならではの表現力を活かした優美な曲線も特徴的です。
その表現力の源泉はジョージ・ジェンセン自身にあります。
自然と育ち、活かしたジョージ・ジェンセン
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ジョージ・ジェンセン(ゲオルグ・イェンセン)は金細工職人、そして彫刻家・陶芸家としての実績を積み、37歳で工房をオープン。
幼少期を過ごした家は森と湖が近くにあり、生命の躍動を身近に感じながら育ちました。
絵画のような風景を目にしながら成長し、それを自身の手で表現に落とし込む技術力を得てからのジョージ・ジェンセンは、瞬く間にその創造性を開花したと伝えられています。
そうして出会ったシルバー。
槌目や酸化仕上げなどシルバーだからこその技法を取り入れ、独自の世界観を展開していきました。
ジョージ・ジェンセンとジャクリーヌ・ラバン
創業から現在に至るまで、数々のアーティストとのコラボレーションを果たしてきたジョージ・ジェンセン。
自身も優れた腕、目を持っているからこそ、それを卓越する「何か」を求め、表現者たちの支援に勤しみました。
創業者が1935年に没した後も、ブランド「ジョージ・ジェンセン」はその精神を継承。
なかでも有名なのは、1999年にジョージ・ジェンセンとのコラボレーションをスタートしたJACQUELINE RABUN(ジャクリーヌ・ラバン)。
ジャクリーヌ・ラバンはミック・ジャガーやレニー・クラヴィッツといった、名だたるアーティストも愛用する自身のブランドを持ちながら、現在に至るまでジョージ・ジェンセンのクリエイションに多大なる貢献を行ってきました。
「Offspring」「Cave」「Mercy」など、ジョージ・ジェンセンのシグネチャとなるジュエリーも彼女とのコラボレーションにより生み出されたもの。
アメリカとデンマークのエッセンスが交わり、北欧デザインとひとくくりにはできないしなやかさを感じるジュエリーたちです。
ジョージ・ジェンセンを代表する名品
ジョージ・ジェンセンはテーブルウェアなども展開しています。
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シルバー製のカトラリーは、その存在感と精巧さが光るものばかり。
もちろんジュエリーも、思わず見惚れてしまうほど魅力的です。
ここでは代表的な三つのラインをご紹介しますね。
フュージョン(Fusion)
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永遠の結びつきと大切な瞬間を象徴するフュージョン。
リングの形状が「永遠」を、パズルを組み合わせるようなデザインが「大切な瞬間を」表現しているかのよう。
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フュージョンはジョージ・ジェンセンを象徴するアイテムであり、多くはふたつ、みっつのパーツから成ります。
あなただけの組み合わせを見つけたり、大切な人と分けて着けたりと楽しみ方を変えられるのが魅力です。
オフスプリング (Offspring)
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愛する人との絆を表現したオフスプリング。
伝統的なチェーンのデザインから一歩抜きんでています。
それもそのはず、なんと卵の形からインスピレーションを得ているから。
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滑らかな生命の象徴である卵。
身につける人に、情緒的な気分を味わわせてくれるジュエリー。
マーシー(Mercy)
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「人への思いやり」をコンセプトに誕生したマーシー。
指先、首、耳を包み込むかのような柔らかなシルバーはぽってりとした有機的なフォルムで、金属なのに不思議と暖かな気持ちに。
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彫刻的なデザインだからこそ、きっと誰の経験にも寄り添ってくれる。
あなただけの特別な一点になることでしょう。
POINT
- 1904年、デンマークはコペンハーゲンで創業したジョージ・ジェンセン
- 数々のアーティストとのコラボレーションを行なってきた
- JACQUELINE RABUN(ジャクリーヌ・ラバン)が生み出した「Offspring」「Cave」「Mercy」はブランドを代表するライン
【あわせて読みたい】もうひとつ、忘れてはいけないシルバージュエリーブランド「クロムハーツ」。
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。