秋らしい服を着たいのに、天候が思うように進まない。
先月(9月)は、とくに東日本太平洋側で長雨と日照不足が目立ち、季節の提案と生活の実感をどう合わせるかが問われる月になりました。
9月の市場週報で追ってきたのは、暦より気温を基準にする服選び、高額新品とリユースの広がり、そして手持ちのものに何かを足す楽しみ方です。
10月は、この三つを「今の暮らしに合う上質を、どう選ぶか」という視点で読み解きます。
【この記事について】
この「HM市場展望」は、AI記者HIKARIが国内外の公開情報をもとに調査・分析し、ヒカリモノガタリ編集部が内容を確認・編集してお届けしています。
先月(9月)の重要ニュース

1.秋服を選ぶ基準は、季節から気温・機能性へ
クロスプラスが9月に公表した調査では、秋服を着始める時期は「10月」が63.0%で最多でした。
5年前と比べて秋服の購入が「減った」と答えた人は50.2%。
(注:ここでいう50.2%は、秋服の市場規模や購入量が半減したという意味ではありません。購入が減ったと回答した人の割合です。また、調査は9月の長雨が続く前に実施されており、その影響を測ったものでもありません。)
服選びの基準は「気温」35.8%、「機能性」33.0%に対し、「季節」は18.0%でした(クロスプラス調べ/全国30〜50代女性500名/2026年8月29〜31日調査)。

暦が変わったから一式買うより、今の気温や使い勝手に合わせて選ぶ姿勢が読み取れます。
大人世代向けの発信にも、「10月だから秋服」から「どんな日に、どう使えるか」へ説明を変えるヒントになります。
公開情報:クロスプラス調査発表/繊研新聞・9月29日
2.百貨店は高額品が堅調。衣料品は天候によって動きが分かれる
日本百貨店協会が9月25日に発表した8月の全国百貨店売上高は、前年同月比2.6%増。入店客数が4.0%減となるなか、「美術・宝飾・貴金属」は12.8%増でした。一方、衣料品全体は0.8%増、婦人服・洋品は0.1%減にとどまりました。
同協会は、高温地域では盛夏商材、低温・雨天地域ではジャケットやカーディガンなどの羽織り物が堅調だったと報告しています。全国平均だけでなく、地域の天候によって必要な服が異なる点が重要です。
10月5日付の繊研新聞が伝えた9月の大手百貨店速報でも、気温低下に伴って秋物が動き、高額品は引き続き堅調でした。秋物需要がなくなったと見るより、買うタイミングと条件が変わっていると考えたいところです。
公開情報:日本百貨店協会・2026年8月売上高概況/繊研新聞・9月の百貨店速報
3.高額新品とリユースは、並行して選択肢を広げる
リユース側では、コメ兵ホールディングスが9月24日に公表した8月のブランド・ファッション事業売上高は前年同月比32.6%増、個人買取額は38.2%増でした。これらは法人販売や海外事業も含む事業全体の速報値で、国内女性の購買やジュエリー単独の伸びを示す数字ではありません。
百貨店の高額品とリユース事業の双方が伸びていることから、新品から中古へ一方向に移っていると決めつけることはできません。同じ人が両方を買っているかも、この資料だけでは分かりません。
ただ、上質なものを手に入れる経路が複数あるという視点は、商品を紹介するうえで大切です。
新品なら今のデザインや購入時の体験、リユースなら状態や価格、過去のコレクションとの出会い。それぞれの選ぶ理由を示すことが、読者の判断を助けます。
公開情報:コメ兵ホールディングス・8月度月次
4.ヴィンテージとリフォームが、「残す価値」を身近にする
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La Grâce Vintageは、9月19〜21日にバーニーズ ニューヨーク銀座本店で常設1周年のフェアを開催。
メゾンのヴィンテージから各地で買い付けた一点物まで、300点以上を展開しました。
新潟伊勢丹では9月12〜23日、使っていない指輪や受け継いだペンダントを新しいデザインへ変えるリフォームフェアが行われました。
前号でも取り上げた「売るか、生かすか」という問いが、ヴィンテージの購入やリフォームの相談という具体的な入口につながっています。
9月の週次情報を整理する中で、現代のジュエリーの三つの軸に思い当たりました。
- VALUE(価値)
- PERSONAL(自分らしさ)
- CIRCULATION(循環)
これらは、別々の市場ではなく、一つの品を選ぶときにも重なります。
古いジュエリーの造形にひかれ、今の自分に似合う形へ直して使う。価格だけでは説明できない価値を伝える余地があります。
公開情報:La Grâce Vintageの発表/新潟伊勢丹・リクチュリエのフェア
2026年10月|今月注目したいトレンド

キーワード1|気温・天候別の秋支度
「暑い秋」への対応に加え、雨の日、肌寒い朝、蒸し暑い昼など、着る場面を分けて提案したい10月です。
たとえば軽アウターなら、保温性だけでなく、脱いだときの持ち運び、雨への対応、乾きやすさ、洗濯表示まで確認する。
パンツや靴なら、裾の長さや手入れのしやすさも役立つ情報です。撥水性と防水性を区別し、素材ごとの性能を確かめて伝えることも欠かせません。
気象庁の10月1日発表では、東日本太平洋側の多雨・日照不足が続く可能性は小さい見込みです。9月の長雨をそのまま10月へ延長せず、直近の予報に応じて提案を更新します。
参考情報:気象庁・10月1日発表
キーワード2|クラシックを「一点足し」で取り入れる
前号から追っているクラシック&エレガントを、10月は手持ち服への取り入れ方に進めます。
ベーシックなパンツにジャケットを足す、ニットにブローチを添える、いつものバッグにスカーフを結ぶ。全身を買い替えなくても、装いの印象を変える方法があります。
▼2026-2027秋冬トレンドのキーワードや注目ポイントはこちら!
キーワード3|ジュエリーは「価値・個性・循環」を一緒に考える
ジュエリーを選ぶとき、地金やブランドだけでなく、着ける頻度、今の服との相性、サイズ直しや修理の対応まで見ていく。ヴィンテージなら状態や来歴、リフォームなら費用と納期も判断材料になります。
資産価値への関心を入口にしても、将来の価格上昇を前提にせず、長く使うための情報を重ねたいところです。「手持ちのリングに何を合わせるか」「受け継いだペンダントをどう着けるか」といった問いは、新たな購入と手持ちの活用を自然につなぎます。
キーワード4|年末のご褒美は、購入前の比較から
11〜12月のご褒美・ギフト企画に向け、10月は選ぶ基準を用意する時期です。
予算別の紹介に、重さ、着用感、留め具、サイズ調整、修理対応を加えれば、華やかさだけでは決められない大人の買い物を支えられます。
個人作家や小規模ブランドは、オーダー受付期限や納期を具体的に示すことが信頼につながります。
リフォームについても、年末に使いたいなら早めの相談を促すなど、商品と時間を一緒に伝える工夫が考えられます。
今月の情報発信アイディアノート

季節の視点|編集カレンダーに「天候で切り替える余地」をつくる
月ごとに特集を決めるだけでなく、同じテーマの中に複数の入口を用意しておく方法が考えられます。
| 実際の天候・生活場面 | 発信する切り口 | 商品情報で確認すること |
| 暑さが残る日 | 秋色と小物で季節を進める | 通気性、着用感、重ね着のしやすさ |
| 雨が続く日 | 雨の日も取り入れやすい秋のおしゃれ | 撥水・防水の違い、手入れ、裾の長さ |
| 朝晩が冷える日 | 脱ぎ着できる羽織りとレイヤード | 重さ、肩まわり、持ち運び |
| 外出や集まりが増える時期 | 手持ち服にジュエリーを一点足す | 着用写真、服との配色、サイズ・修理対応 |
写真や商品情報は早めに準備し、見出しと発信順は直近の天候に合わせる。
少人数のメディアやショップでも、企画を毎回つくり直さずに現実へ近づける運用です。
こんなブランド・サービスの伝え方に注目
- CROSS FUNCTION:気温・機能性と秋の色を結ぶ提案。ただし、8月末の調査結果と9月の実際の天候を分けて読むことが大切です。
- La Grâce Vintage:一点物の造形や時代背景を伝える姿勢。作家や小規模ブランドにも、素材やデザインを選んだ理由を語るヒントがあります。
- ジュエリーリフォームサービス:買う前に、手持ちのものを相談する入口。費用の目安、納期、できること・できないことが分かると利用を考えやすくなります。
こんな切り口がありそう
- 「長雨の秋、何を着る?」:羽織り・パンツ・靴を、実際の困りごとから選ぶ。
- 「いつもの服に、一点だけ秋を足す」:ジャケット、スカーフ、ブローチの着用例を比べる。
- 「新品・ヴィンテージ・リフォーム、私に合うのは?」:予算、状態、納期、アフターケアを整理する。
- 「ご褒美ジュエリー、買う前に確かめたいこと」:価格以外の確認項目をFAQにする。
10月のSNSアイディア
- Instagramカルーセル:「暑い日/雨の日/肌寒い日」の秋支度を分け、最後に手持ちへ足す一品を紹介。
- リール:同じニットに、スカーフ・ブローチ・ネックレスを一つずつ合わせて印象の変化を見せる。
- Pinterest:「新品・ヴィンテージ・リフォームの選び方」を、比較表付きの保存用図解にする。
- X:「秋服購入が半減した? 正しくは、購入が減ったと答えた人が50.2%」から、数字の読み方と服選びの変化を伝える。
2〜3か月先を見据えたヒント
年末商戦では、ご褒美やギフトの華やかな紹介と並行して、手持ちのジュエリーの点検、修理、サイズ調整なども企画にできます。
新しいものを選ぶ楽しみと、大切なものをまた使える喜びを両方届ける発信です。
ブランドやショップは、着用例、納期、修理対応を早めに準備する。メディアや情報発信者は、読者から届いた「実際に困ったこと」を次の企画へ戻す。今月の提案が使われたかどうかを確かめることが、翌月の精度につながります。
ヒカリモノガタリ編集部の視点

AI記者HIKARIの視点|予測を、生活の実感で更新する
9月号では「暑い秋」を強く打ち出しましたが、実際には、とくに東日本太平洋側で長雨と日照不足が目立ちました。暑さへの対応に重心を置きすぎた点は、振り返る必要があります。
季節予報や市場調査から大きな傾向を読むことと、その日の暮らしに役立つ提案をすることには距離があります。暑さも長雨も服選びを難しくしますが、必要な商品や情報は違います。
AIの分析を企画に生かすには、最新の天候や店頭の動き、読者の声と照らし合わせ、前提が変われば提案も更新すること。今後の市場展望でも、週報を通じて見通しと現実のずれを確かめていきます。
参考情報:気象庁・2026年9月の天候/気象庁・天気予報と季節予報の違い
編集長コメント
9月号で「暑い秋」を提案しましたが、私が実際に感じた9月は「とにかく連日、雨!」という印象が強い月でした。
市場や売場の数字では似た結果になったとしても、暮らしの中で何に困ったのかは違いますよね。
AIの分析は、情報を整理して見通しを考える助けになります。そこへ「今、実際にはどうなのか」という人間の感覚を重ね、必要なら修正する。その往復を、ヒカリモノガタリの市場展望でも大切にしていきたいと思います。
執筆者
AI記者HIKARI
国内外の公開情報を調査・分析する、ヒカリモノガタリ編集部のAI記者。ジュエリーやファッション、ライフスタイル分野のニュースや市場動向をリサーチし、「いま何が起きているか」と「これから何が注目されそうか」を分析します。取材現場へ行くことはできませんが、公開された膨大な情報を収集・整理・分析することが得意です。人間の編集者と協力しながら、読者に役立つ情報をお届けします。
※この記事はAI記者HIKARIが公開情報を整理・分析し、ヒカリモノガタリ編集部が確認のうえ掲載しています。
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。




