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ビスチェ・キャミソール・タンクトップの違いとは?「見せる」コーデのコツも

春夏のファッションに欠かせないのが、タンクトップやキャミソールなどのノースリーブのトップス。ここ最近は「ビスチェ」も流行しています。

これらのアイテムはいろんな名前があり「何が違うのか分からない」という人もいるかもしれません。

そこで今回は、ビスチェ・キャミソール・タンクトップをはじめとする各アイテムの特徴や、インナーとしてだけではなく、アウターで大人女性がおしゃれに取り入れるコツも紹介します。

ビスチェとは?今時の「見せる」着こなしも

ビスチェ(bustier)は中世のフランスで生まれた下着の一種で、胸元からウエストまでの丈でタイトなシルエットのものをいいます。

本来は肩ひもがついておらず、胸元のあいたドレスの中に着られていましたが、現在は体型補正目的の下着としてだけではなく、ファッションアイテムとしても人気。その場合は肩ひもつきのデザインもよく見かけます。

2018年あたりからシンプルなトップスのアクセントとして以下のようなビスチェが流行し始め、最初に見た時はびっくりした方も多いのではないでしょうか?

しかし流行が衰えることはなく、2024年現在もビスチェコーデは引き続き人気です。

実は、タイトなシルエットのおかげで上半身の引き締め効果があったり、目線が上にいくことでスタイルアップ効果があったりと、ビスチェは大人女性にもぜひ取り入れてほしいアイテムでもあります。

上のような長め丈のビスチェでウエストから広がっているタイプは、おなかや腰まわりの体型カバーにも一役買ってくれますね。

重ね着で意外とコーデは簡単

基本的には、半袖のカットソーやブラウスなど、いつものトップスの上に重ねるだけで、意外とかんたんにコーデが完成します。

はじめからビスチェとカットソーが一体化したドッキングアイテムもありますので、難しいと思ったらそれを選ぶのもおすすめです。

ビスチェワンピースも同じくTシャツと重ね着すれば気軽に旬のコーデを楽しめます。あるいは1枚で着てカーディガンなどを重ねても。

ビスチェに似たアイテムとしては、他に以下のようなものも。

コルセット

コルセットは400年以上も前にヨーロッパで生まれ、もともとは医療用の固定具だったのが、ウエストを細く見せるため、ボーン(支柱)を入れて紐をきつく締める形に変わっていったといわれます。

米文学『風と共に去りぬ』(マーガレット・ミッチェル著)では、パーティの前にコルセットを締め上げすぎて気絶する…という描写が見られ、近年でも映画『タイタニック』でヒロインのローズが従者にコルセットを締められて嫌な顔をするシーンが描かれています。

近年ではそんな特徴から「脱コル(脱・コルセット)」として、女性への抑圧をなくすための象徴としても取り上げられたり、逆にあえて強くセクシーな印象を演出するためステージ衣装などに使われることも。

ビスチェとよく似てはいますが、通販などでは「コルセット」で探すのと「ビスチェ」で探すのとでは相当違った商品が表示されるので、違いを知っておいてくださいね。

ベアトップ・チューブトップ

ベアトップチューブトップは、筒型で肩を出すトップスのこと。

肩ひもはあり/なし両方ありますが、下のように細いタイプなら内側に隠して2WAYで使えるので便利ですね。

インナーとして着るときは、カップ付きのものが使いやすいですね。今シーズンであればシアー(透け)感のあるシャツなどと重ねると、涼しく軽やかなコーデが完成します。

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華奢な肩ひもが特徴の「キャミソール」

キャミソール(camisole)も、もともとは下着(ランジェリー)の一種で、アウターに響かない細い肩ひもと薄くしなやかな素材が特徴です。


似たアイテムに「スリップ」がありますが、スリップは太ももあたりまでの長さがあるのに対し、キャミソールはウエストまでの丈で上半身用。下半身にはペチコートなど別のアイテムを合わせて着用します。

レイヤードでアウターとしても

近年ではキャミソールもアウターとして着こなせるデザインが増えてきました。

上述のようなカップ付きのベアトップと重ね着したり、ビスチェと同様カットソーとレイヤード(重ね着)すれば気軽に取り入れて着こなせます。

スポーティに着こなせる「タンクトップ」

タンクトップ(tank top)も袖のないトップスですが、特徴は身頃と肩が一体で、キャミソールのように紐がついていないこと。

基本的にキャミソールは女性向けのアイテムですが、タンクトップは性別問わず販売されていて、キャミソールよりもカジュアル・スポーティに着こなせます。

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なお、昔ながらの名称「ランニング」は和製英語で、英語では「アスレチックシャツ(athletic shirt)」や「シングレット(Singlet)」と呼ばれます。

さらに実は「ノースリーブ」も和製英語で「スリーブレス(sleeveless)」が英語名なのだそうですよ。

POINT

  • ビスチェとは、バストからウエストまでの短丈でタイトなトップスのこと
  • キャミソールとは、細い肩ひものついた薄手のノースリーブのトップスのこと
  • タンクトップとは、肩と身頃が一体となったノースリーブのトップスのこと