トレンド&コーディネイト

古着(ユーズド)とヴィンテージの違いとは?大人世代の古着との付き合い方

最近、ファッションビルを歩いていると「いかにもリサイクルショップ」という店構えではなく一見ふつうのブティックなのに、実は古着専門店…というお店が増えているのに気付いた方はいませんか?

ここ数年は世界的に古着の人気が高まっていて、2025年にはファッション全体の10分の1が古着になるという予測も出ているほど。

背景には、地球環境への関心や「大切に服を着よう」というサステナビリティ意識の高まりに加えて、物価の急上昇で衣食住ともに節約する動きなどがみられます。

今回は、2024年現在のトレンドの1つである「古着(ユーズド)」や、古くても価値のあるものを指す「ヴィンテージ」について、基本的な意味や大人女性がうまく付き合うコツを紹介します。

「古着(ユーズド)」と「ヴィンテージ」、違いはどこに?

単なる古着とヴィンテージの違い

英語では古着は「ユーズド/used」または「セカンドハンド/second hand」と呼ばれて売買されるほか、洋服や雑貨などの寄付された品物を売る「スリフトショップ/thrift shop」にも古着が並びます。

一方、単なる古着ではなく、価値のある古いモノを表す「ヴィンテージ/vintage」という呼び方もあります。

古着(ユーズド)とヴィンテージの違いとは、ユーズドが広く“中古衣料”全般を指すのに対し、ヴィンテージはその中で時代ごとのデザインやブランド、クオリティの高さや希少性といった“価値”が多くの人に認められている品であること。製造から30年ほどの月日が経っているものと言う定義も目安のひとつです。

ストリートファッション発祥の地であるロンドンでは、ヴィンテージショップが軒を連ねるマーケットがいくつも点在し、レザーのジャケットや年代もののデニムなどが並びます。

大量生産が一般的ではなかった時代の洋服ならではの凝ったデザインが「個性的でかわいい」として、SNSで発信するインフルエンサーも多く、若い世代にも古着の魅力が浸透しています。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Natasha Kaiserman(@natkaiserman)がシェアした投稿

大人女性が古着を取り入れるコツ

古着はサステナブルで個性的というだけでなく、特別なプレミアム品でなければお値段も手頃なため、若い世代では特に人気があります。

とはいえ、洋服はどうしても年月とともに生地の劣化や型崩れなどは避けられません。

大人女性が取り入れるときは、「安いから」という理由ではなく、次のようなコツをおさえておくと良いですね。

  • すべてを古着に置き換えるのではなく、1点だけ取り入れるなど新旧のメリハリをつける
  • 疲れた印象にならないよう、メイクや髪型は整えておく
  • デザインや素材など、作り手のこだわりに共感したアイテムだけを購入する

 

「ヴィンテージ感・ユーズド感のある新品」もトレンドに

日本でもここ数年間のストリートテイストやY2Kファッションの流れから、古着ブームが高まっていますが「やっぱり古着にはちょっと抵抗が…」という人もいるかもしれません。

またリーバイスのジーンズや海外ハイブランドの人気アイテムは輸入に頼っているため、世界的な物価上昇と円安により中古といえども値上がり傾向です。

そこで、ユーズド風のテイストを加えた新品の洋服やアイテムも今シーズンは多く出回っています。

ダメージ加工

今季、ワイドシルエットやカーヴィーシルエットなど、大人女性も着こなしやすいシルエットがたくさん出回っているデニム


あえてほつれや破れ・色褪せなどのダメージ加工を施したものなら、さらにトレンド感がアップします。

【2024SS】「ワイド」「カーヴィ」…パンツの形・シルエットのトレンドは?大人女性向けに解説

かすれプリント


こちらもトレンドのロゴTシャツですが、着込んでかすれたようなロゴプリントを施すことで、さりげない古着感を出しています。

ブリーチ加工

色落ちしたような風合いのブリーチ加工も、古着のようなこなれた雰囲気を出すことができます。

ジュエリーならヴィンテージがおすすめ

さて、大人女性が古着(洋服)を着こなすには、ここまで紹介したようなコツも少し必要ですが、ジュエリーとなると話は別。むしろ積極的に取り入れてほしいと思います。


そもそも、宝石・貴金属は財産として代々受け継がれることを前提に作られたものが非常に多いです。

もしも年月を経て古びてしまっても、ジュエリーショップで新品仕上げ(クリーニング)を行えばまた美しくよみがえるものがほとんど。

中古ジュエリー?新品仕上げ?リフレッシュメントジュエリーとは

指輪のサイズ直しや石を残してデザインを変えることもできますし、もちろんレトロなデザインを生かすのも素敵です。

▼なお古いジュエリーを「アンティークジュエリー」または「ヴィンテージジュエリー」と呼びますが、その違いはこちらの記事で詳しく解説しています。

アンティーク・ジュエリーとは?ヴィンテージとの違いは?歴史と魅力をたどる

POINT

  • 世界的に古着が人気で、日本でも若い世代を中心にトレンドに
  • 大人女性はワンポイントやユーズドテイスト加工の新品が取り入れやすい
  • ジュエリーは本来代々受け継ぐことが多いため、古いものはむしろおすすめ