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「ロゼット」とは?薔薇をモチーフにした洋服・アクセサリーが流行の兆し

ロゼット(Rosette)とは、薔薇やタンポポの花のような円形の装飾を広く表す言葉です。

ファッションの世界では、少し前から北欧などを中心にこのロゼットをアクセントにした着こなしが流行しつつあります。

今回は、「ロゼット」の意味やルーツ、ロゼットと似た「コサージュ」「バッジ」「ブローチ」との違い、「3Dロゼット」など海外のファッショニスタの取り入れ方などを紹介します。

ロゼットの意味と歴史~ファッションとの関わり

ロゼットはフランス語で「rosette」=小さなバラという意味を持ち、語源はラテン語の「rosa」(バラ)からきています。

名前の通り、放射線状に広がるバラの花をモチーフにして作られた装飾品で、古くはヨーロッパで帽子につけるリボン飾りだったものが、時代と共に写真のような円形に変わり、世界中に広まっていきました。

その後、英国では皇太子の結婚のお祝いに公式のロゼットを身につけるように呼びかけたり、表彰・入学・卒業などで贈られたりと、おめでたい時に使われるようになりました。

日本でも、ギフト包装に使われているのをよく見かけますね。

最近ではハンドメイドのロゼット型バッジやストラップも人気で、「推し」キャラをロゼットにして身につける人も。

妊婦さんであることを周囲に知らせるマタニティマークをロゼット風にデコレーションした「マタニティロゼット」も流行しています。

コサージュ・バッジ・ブローチとの違いは?

ロゼットは人の頭ほどもある大きなものから、ボタンくらいの小さなものまでさまざまですが、服に付けるアクセサリーとしては直径5~10㎝くらいのサイズが多く見られます。

同じく胸元につけるバッジやブローチ、セレモニーで使うコサージュなどと、ロゼットとはどう違うのでしょうか?

ロゼットとバッジ・ブローチの違い

ロゼットは基本的にはリボンや布を用いた装飾本体の部分のことをいうので、服に留めるためのピンを取り付ければロゼットもバッジの一種だといえます。

ブローチもピンで服に留める点では同じですが、おもに3~5㎝くらいの小さいものをブローチと呼ぶため、ミニサイズならロゼットブローチと呼ぶこともできそうですね。

ロゼットとコサージュの違い

上は入学・卒業式でよく身につけるコサージュです。

ロゼットにも、勲章やメダル型のほかに、バラやヒナギクの花をモチーフにしたタイプもあり、これらはコサージュと見た目はそっくりです。

ただ、コサージュには下のようにデザインのバリエーションがありますが、ロゼットは円形・放射状のみというのが違いです。

「3Dロゼット」が海外で流行中!

2023年夏に北欧で開催されたコレクションの招待客のスナップでは、バラの花を立体的なモチーフにした「3Dロゼット」を、チョーカー(首に巻き付けるアクセサリー)にしたり、胸元やベルトがわりにウエストに付ける着こなしが話題になりました。

 

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ここで登場するロゼットは、生地を円形に巻いてバラの花のように仕上げたもので、チョーカーのほかドレスに直接付けられたデザインもあります。

 

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生地を巻いて花のように仕上げるのは、もともとウエディングドレスやイブニングドレスでもよく使われるテクニックで、ハリウッドの受賞式のドレスでもよく見かけます。

しかし海外のセレブスナップを見ていると、今はシャツやジャケットなどメンズライクな着こなしにあえて花を一輪添えるといったカジュアルな使い方がトレンドのようです。

下の写真のように立体的なロゼットを配したブラウスなら、シンプルながら華やかさがあって取り入れやすそうですね。

日本にも流行の波が来るかどうかはまだ分かりませんが、これから春先にかけて、花のモチーフを身につければ心も浮き立ちそう。

気になったらぜひ取り入れてみて下さいね。

POINT

  • ロゼットとは、リボンや布で作ったバラの花のような円形の装飾品のこと
  • ピンのついたロゼットはバッジやブローチの仲間
  • 海外ではカジュアルな着こなしに大きめのロゼットをつけるのが流行中