ジャカードとジャガード、どっちが正解？「ジャカードとは」を解説！

クラシカルムードを盛り上げる素材（生地）として注目が高まる「ジャカード」。

そもそもジャカードとはどういう意味？
「ジャカード」「ジャガード」の表記があり、違いは？どっちが正しい？それに何だかいろいろな生地の種類がある…？と、疑問に思っている方もいらっしゃるのでは。

今回はジャカードについて、言葉の意味や日本の表記事情、アイテムの紹介までお届けします。

「ジャカード」とは？意味と表記の事情

「ジャカード」は人の名前から

まず「ジャカードとジャガード、どっちが正解？」の答えは…ジャカード！

綴りは【jacquard】。人名で、さらに言えばフランス語読みでは「ジャカール」。

19世紀初頭、フランスの発明家J.M.ジャカールが織機（織物を織る機械）を考案しました。
パンチカード（紋紙）を使って自動的に文様を織ることができる画期的なこの織機を、ジャカールさんの名前をとって「ジャカード織機」、織られた織物を「ジャカード織」といいます。

 

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複雑で多彩な模様を制御できるこの発明のアイディアは、のちに複雑な自動集計などに応用されることになり、コンピュータの歴史の1ページも担っていきます！（大人世代の中には「パンチカードで情報処理」の時代をご記憶の方もいらっしゃるのでは？）

さらに「ジャカード織」は「織物」ですが、「編み機（ニット）」でも複雑な柄模様を表現できるようになり、さまざまな技法が開発され、ジャカード織り/編み生地のバリエーションが拡大していきました。

日本で「ジャガード」が浸透している理由とは？

日本人にとっては「ジャカード」、言いにくいですよね。

日本のファッションビジネス内ではかなり以前から口語や筆記で「ジャガード」が多用されていたようです。

今ではWebの特性からますます表記が混在。

調べると、Googleトレンドでこの1年間「ジャガード」の検索ボリュームは「ジャカード」の約4倍。
Instagramのハッシュタグでも「#ジャガード」投稿数は「#ジャカード」の約5倍。

こうなると、正解よりも“多数派に寄せた表記”がますます増えますよね。

ECサイトなどで「ジャガード」表記が多くなる→それを見たユーザーは「ジャガード」が正しいと思い、ますます「ジャガード」で検索…という循環ができているのです。

まとめると「ジャカード」と「ジャガード」は同じ意味。「ジャカード」が正しいもののビジネス的には「ジャガード」表記が選ばれがち、というのが現状です。

（DeepL翻訳で「ジャガード」は「Jacquard」と翻訳されましたので、AIも日本の表記事情は認識しているようですね！）

クラシカル素材の大本命！ジャカードのバリエーションを楽しもう

ジャカードは、織機・編機の特性を活かして作られる、凝った柄模様の素材（生地）。

プリントのような「あと乗せ」の柄ではなく、織って/編んでできる柄なので、柄に存在感があります。
生地に凹凸感の出るものも多く、奥行き感や陰影を持ち深みのある表情が出せるのです。

上質なクラシカルムードを表現するのにもぴったり。

注意したいのは、同じ「ジャカード」という表記でも、素材感はしっかりめの織物から薄手タイプの織物、ニットまで多種多様、幅広いこと。
柄のデザインも特定のものを指すわけではありません。
シルクかポリエステルかウールか…といった組成もそれぞれ違いますので、品質表示を確認しましょう。

ジャカード使いの代表的なアイテム例をご紹介！

ジャカードジャケットでトレンドのクラシカルムードに

1着でトレンドのネオクラシカルムードを演出できるジャカードジャケット。

凝った柄ゆきのイタリア製ジャカード織素材を使い、かっちりしすぎない、ほどよいモード感を演出。
カットソーやデニムを合わせてカジュアル寄りにテイストミックスするのも素敵。

主役級のジャカードスカートでエレガントに

 強いハリコシのあるポリエステルジャカード生地は、ドローイング調の花葉柄が美しい。広がり過ぎないタック使いで、華やかなのに大人も着こなしやすいシルエット。クラシックでエレガントな気分を盛り上げるスカートです。

薄手ジャカード素材のブラウスも再注目！

 

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少しフォーマルな印象の薄手のドレッシーなジャカード素材も、クラシカルなトレンドから改めて注目。
カットジャカードは、織ってから模様のない部分の糸をカットするという、高い技術を必要とする素材。部分的に透け感があるなど美しい表情を見せます。
シアー部分を活かしたレイヤードも楽しめるブラウスはさまざまなコーデに活躍。

ジャカードニットは着やすくインパクトフル！人気のジレ/ベスト

ジオメトリック柄（幾何学模様）など、さまざまな模様・アイテムが豊富なジャカードニット。

凝った色柄が楽しめ、ニットなので伸縮性があり着やすいのもメリット。

トレンドのジレ/ベストはシンプルな手持ちのシャツブラウスにもインパクトを気軽にプラスできるので、ぜひ取り入れてみて。
ジャカードニットパンツもレトロ感がありますね。

ジャカードバッグやスカーフをアクセントに

ジャカード素材のバッグやスカーフといった小物・雑貨をピンポイントで取り入れるのもおすすめ！柄の表情でアクセントをプラス。

 

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POINT

• ジャカードとは、本来はジャカード織機で作られる複雑な柄の素材
• 「ジャカード」が正解だが「ジャガード」表記も浸透している
• 幅広い素材感があるジャカード、上質で凝った生地の表情が人気に！

ジャカード素材は本当にバリエーションが豊富（他にもカーテンやネクタイなど多様な用途で目にします）。
素材のリュクス感や楽しさを味わえるジャカード、ぜひ自分の好みの質感や柄を探してみてくださいね。