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【2020年トレンド】ピュア&エレガント?!総合&2020春夏ファッションの傾向

2020年のトレンドはどうなる?!
夏に東京オリンピック&パラリンピック、秋に米大統領選挙を控える2020年。国際情勢も緊張感のあるスタートとなり、社会の変化も広がる波乱の年となりそうです。気を引き締めていきましょう。

今回は2020年全般傾向のキーワードから、2020年SS(春夏)のファッショントレンド、トレンドカラー・素材・デザインのヒントをお届けします。

2020年のトレンドは?3つのキーワード

これまでも変化の時代が来ているとお伝えしてきましたが、2020年はさまざまなイノベーションや価値観、生活の変化がより現実的に。
博報堂生活研究所では2020年を「変化本番」というキーワードで表現していましたね。

ここではファッション・おしゃれの視点から3つのキーワードを見ていきましょう。

Ethical & Sustainable エシカル&サステナブル──社会の価値観の変化。

令和のトレンド」でも取り上げたエシカル(倫理的)&サステナブル(持続可能な)。

特にサステナブルは流行語のように使われていますが、もっと大きな社会の価値観の変化。
SDGsが制定され、実際に社会の仕組みや企業の評価も変わりはじめました。私たちの社会はこれまでの大量生産・大量消費志向とは違う方向に舵を切ったと言えるでしょう。

サステナブル・ファッションとは?こちらの記事で詳しく紹介しています。

【2020-2021AWトレンド】サステナブル・ファッションの時代が本格化?!

おしゃれのしかたも、エコでサステナブルに。フリマアプリで売買、レンタルサービスで借りる…新しい選択肢が拡大していく一方、大切に長く身に着ける志向も。

Pure  ピュア──「原点」回帰。

サステナブルという大きな潮流の中では、「それは何のため、誰のためのどういうものづくり?」という問いが出てきます(極論を言えば、作ることの意義が明確でないと、無駄と言われかねない時代です)。

ファストファッションの代表と言われてきたユニクロも「ライフウェア」というコンセプトをより明確化、「サステナブル宣言」を行いました。

ファッショントレンドを牽引する海外コレクションを見ても、シンプルでミニマムなのか、装飾性なのか、コーディネートの原点回帰なのか、もっとクリエイティブな方向なのか…2020年春夏はそれぞれがブランドやクリエイションの「原点」を見直すようなシーズンに。

ファッションを選ぶ側も、自分の原点とは?自分の好きなスタイルは?自分が応援したいものとは?といったナチュラルでピュアな気持ちを見直したい時代です。

ピュアで凛とした私」をおしゃれの指針に。

多様性の時代でもあり、生産や流通の仕組みも変化する中、「欲しいものは積極的に動いてこそ手に入れられる」状況も増えそうです。こんな時代こそ自分らしさを見つめてみて。

Elegant エレガント──新しいエレガントスタイルの模索。

おしゃれの原点回帰から、このところ続くエレガントムードは拡大基調。お手本となるヴィンテージテイストも重要です。
※エレガント…優雅な、上品な(名詞形は「エレガンス」)

ただ2020年はレトロになりすぎない「新しいエレガントムード」に注目して。

具体的には、素材感を意識したピュアでクリーンなエレガントスタイルであったり、エレガント&スポーティ(スポーティ・エレガンス)テイスト。
2020年はオリンピックイヤーでもあり、スポーツ・アウトドア・ワークの分野もファッション寄りの提案が進んでいますよね。

表現はさまざまですが、エレガントスタイルの新しい解釈=「エレガントムード×現代的な便利さ・機能性」のトレンドは活発化。
これから未来に向けての新しいエレガントスタイルを模索していく時代に。

ヴァレンティノ 2020春夏コレクション。特に「シャツ・クチュール」とでも呼びたいシンプルでピュアでエレガントな白のシリーズは、2020年春夏イメージの象徴として取り上げられました。
2019年末のNHK紅白歌合戦で、いまの日本のヒロインとも言える戸田恵梨香さんが着ていたのもこのヴァレンティノの白。


アシックス ブランドメッセージムービー 「ぜんぶ、カラダなんだ。」
ロボットが夢見る、身体を持つ人間の可能性を語る映像は詩的でアクティブ、エレガントでスポーティ。インスピレーションを掻き立てられます。

2020年春夏ファッショントレンドの注目ポイントは?

多様な新しさの芽が見える2020年春夏シーズン。
大きな傾向としては「サステナブル、ナチュラル志向を土台として、1970年代頃のエレガントファッションを現代的にリニューアルしたテイスト」が優勢になりそうです。

ベーシック」「トラッド」「シーズンレス」「機能的」といった長く愛着する志向も強まっています。トレンド感をエッセンスに、自分らしいエレガントな装いを楽しんで。

COLOR:ホワイト系ニュアンスカラーや淡いパステルに注目

2020年春の注目色は「ピュア・透明感」のイメージがある、ホワイト系パステルカラー

ホワイト系はシンプルなモノトーンからオフホワイト、生成り~ベージュや淡いグレーなどのニュートラル系ニュアンスカラー

パステルカラーは特にペールトーンやシャーベットトーンと言われる淡いパステルダスティ(くすみ)パステルに注目。注目はミントグリーンやピスタチオグリーン、イエロー、ラベンダーやライトパープル。

カラーの呼び方も「アイシー(氷のような)カラー」「ミネラルカラー」「ボタニカルカラー」といったナチュラル感のある表現が増えています。

組合せとしてデニムブルー

夏に向けてはネオンカラーアースカラー・サファリカラーが登場しそう。

FABRIC:軽やかな素材感、異素材をセットアップで

 

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IENA 2020春アイテムより。アセテート/コットンの洗練された軽やかさが今年らしいコート素材をキーに、ニュアンスのある素材コーデ。

2020年のピュアでクリーンなエレガントスタイルを支えるのが、軽やかな素材感

スパンシルク調や密度のあるコットンなど軽やかなエレガント素材、透け感のあるシアー素材やレース、ツヤ感のあるサテン、ナチュラルなリネン、高密度なテック素材…多彩な素材が両立。

カラーを同系色で合わせて異素材をセットアップ風に着こなすコーデが人気になりそうです。

そして自然でサステナブルで実用的と言えばデニム。デニムも注目のシーズン。

柄もナチュラルなインスピレーションから、ヴィンテージ感のある花柄・ボタニカル柄、アニマルではゼブラ柄。夏はジャングル柄やタイダイ(ムラ染め)など民族調テイストに注目。

DESIGN:エレガントスタイルを現代的に

 

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★セリーヌ 2020SS。’70sテイストのリニューアルムードを牽引したスタイリング。

【注目アイテム】

ワンピース/セットアップ

エレガントなプリントワンピースを代表に、羽織りにもなるシャツワンピース、レイヤード次第で長い期間着られるキャミワンピースなど、着こなしの幅が広いデザインに注目。
また上下が揃うセットアップも増加。同系色でセットアップ風に着られるアイテム提案も。

キュロット・ショートパンツ

2019年秋冬から注目のキュロット。より丈の短いハーフパンツ、ショートパンツも登場。セットアップでの提案も。
キュロットとは?

ジャケット/ライトアウター

テーラードジャケットやブレザーに注目。羽織り系コートなどのライトアウターも人気拡大。

・スポーツ・アウトドアテイストアイテム

スポーツテイストのスウェットやパーカ、ブルゾン、アウトドアテイストのマウンテンパーカ。レーススカートなどに合わせ、エレガント&スポーティなミックスコーデで。

この他、ロングスカート、フレアパンツ、ニットベスト、クロップト(丈が短い)トップス、フリルやボウタイ、アシンメトリー…’70~’80sのアイテムやディテールのリニューアル版に注目です。

ジュエリー・アクセサリーもエレガントでホワイトを印象づけるパールやシェルなどが注目されそう。詳しくは別記事で!

POINT

  • 2020年は「エシカル&サステナブル」「ピュア」「エレガント」に注目
  • 変化する時代の中、原点回帰。「ピュアで凛とした私」、自分らしさを見直そう
  • 2020年春夏は’70年代のエレガントスタイルをリニューアルした雰囲気に注目

大人の女性のリアルなアイテムやコーデのヒントはこの先またご紹介していきますね。

(変化といえば、トレンド予測もAIを活用する時代に…すごい時代になってきたものです。ファッションとテクノロジーのこれからにも注目です。)