8月。
最高気温が35℃を超えると、「何を着ようかな」と考える気力も失われ、ユニクロCMの綾瀬はるかさんのように、ブラトップ1枚でどこにでも出かけてしまいたい気分になってきますよね。
とはいえ、仕事や人に会うときはさすがにそういうわけにもいかず、半袖またはノースリーブのトップスを着ている人が多いのではないでしょうか?
そんなときにうっすら、あるいは非常に気になるのが「二の腕」。
今回は、「二の腕が太いから、腕を出した服が着られない」と気にしている大人女性に向けて、腕がきれいに見えるトップスの選び方から、そもそも「二の腕はほっそりしていないとダメなのか」という根本的な問題についても考えてみました。
二の腕ってどこ?名前の由来は?
二の腕(にのうで)とは、肩から肘までの上腕部分のことを指します。
なぜこの部分が「二の腕」と呼ばれるのかは諸説あるようですが、もっとも有力なのは、腕を肘から上と下に分けて、指先に近い方を「一の腕」、肩に近い方を「二の腕」と呼んでいたという説です。
一の腕は時代とともに使われなくなり、二の腕だけが定着したと考えられています。
しかも江戸時代には、この一の腕と二の腕の呼び名が逆だったという記録も残っているそう。
英語では「upper arm」、他の言語でも多くは「上腕」という呼び方なので、そう考えると「上の腕」なら「一」がふさわしいような気もしてきます。
なぜ一と二が入れ替わったのか、一が消えてしまったのか……今では知るよしもありませんが、日頃なにげなく使っている「二の腕」にもそんな歴史があると思うとなんだか面白いですね。
「二の腕が太い」はそもそもダメなのか?
夏が近付くと「露出の多い季節、今年こそダイエットを!」といった広告をたくさん見かけますよね。
お腹まわりや下半身はゆったりした洋服で隠せますが、半袖やノースリーブを着た時の二の腕は、アームカバーなどをしていても分かってしまうため、夏の体型悩みの代表のようにいわれています。
しかし、人は、もし健康上の問題がないとしても痩せていないとダメなのでしょうか?
筆者が大好きなハワイに行くと、どんな体型・年齢の女性も、堂々とビキニの水着を着て、楽しそうにビーチで過ごしています。
それを見ていると、日頃、数キロ増えた減ったといちいち気にしている自分がくだらなく感じられてくるのですが、日本に帰るとなぜかまた体重や体型を気にする日々が始まるんですね。
これは、ハワイで感じた「楽しそう」が一番のポイントだと思っています。
もし同じ体重・体型・服装でも、「周りよりも太っている」と思いながらオドオドしている時と、「これでOK!」と楽しんでいる時では、あきらかに後者の方が美しく見えるのではないでしょうか。
日本では少しでも体型が崩れると「太った」「劣化」などと言われることがとても多い気がします。直接ではなくても、メディアや広告などで誰かが言われているのを見るだけで、いつの間にか心の中で「太ったね」「劣化したんじゃない?」と自分が自分に向けて言い始めます。これでは「楽しい」とはかけ離れた精神状態ですよね。
そんな多くの女性の声なき声を反映してか、近年では、自分の体型をそのまま愛そうという「ボディポジティブ」という考えかたも広まっています。
また、体重やサイズは気にせず、身体のラインをきれいにするという発想で「鍛える」という選択肢も。
以前アメリカで行われた「憧れの二の腕美人」という投票では、オバマ元大統領のファーストレディ、ミシェルさんが1位だったといいます。ミシェルさんは毎朝5時に起きてハードなエクササイズを行い、ただ細いだけではない美しい体型を実現しているのだとか。
そこまで努力せずとも、数日おきに筋トレを行うだけでも、1年後、2年後にはかなり今より引き締まった二の腕が手に入るはずですよ。
二の腕をきれいに見せるトップス選びのコツ
とはいえ「身体をきれいに見せたい」という気持ちは、誰しもやはり持っていると思います。
こう書いている筆者も、どうせ着るなら、気になる部分をうまくカバーしてくれる服がやっぱり嬉しいです…!
実は、数年前までは今より10キロ痩せていたので、二の腕なんて全く気にしたことがありませんでした。
(肘まわりの皮膚のたるみなどは気になっていましたが…)
しかし、薬の副作用や仕事の忙しさ・コロナ禍で外出が減ったことなどが重なり体重が増加。
そのためここ2~3年に購入した夏のトップスはすべて「二の腕対策済み」です(笑)。
実際の写真とともに、紹介していきますね!
おすすめのアイテムや着こなしは次の3つです。
ふんわり・ギャザー・フリルなどの「ボリューム袖」
もっとも簡単なのは、袖にボリュームのあるトップスを選ぶこと。
やはり太く見えるのは肩~二の腕にかけてですよね(本来筋肉がついている方が良い部位なので、一概に太いのがダメということではありません)。
以下のような「パフスリーブ(ちょうちん袖)」「ベルスリーブ」などのデザインなら、一番気になる部分が隠れます。


ボリュームのある袖との対比によって、見えている部分がほっそり見えます。
また、袖にフレアやフリル、ギャザーの装飾があるデザインは、動いたときに揺れて視線が散るため、腕に視線が集中しません。
こういった「安心トップス」を持っていれば、忙しい時もパンツやスカートとのワンツーコーデで済むので、暑い日に朝から頭を悩ませなくても済むのも嬉しいですよね。
長袖のシャツやジャケットの袖をロールアップ
ノースリーブに薄手の長袖を羽織り、袖をロールアップする着こなしもおすすめ。
基本的に腕は先に行くほど細いので、手首などの比較的細い部分だけを見せることで「二の腕も同じように細い」と思わせる錯覚効果があります。
「重ね着は暑いんだけど…」という人も、昨年に引き続き人気のメッシュ・シアーなど透け感のあるシャツやジャケットを選ぶと、風通しが良く、比較的涼しく過ごせます。
ノースリーブよりフレンチスリーブ
涼しく開放的、夏ならではの雰囲気が素敵なノースリーブのタンクトップやカットソーは、二の腕なんて気にせず誰にでも着てほしいのですが、やっぱり抵抗がある…という時は、少しだけ短い袖がある「フレンチスリーブ」もいいですね。
斜めの袖が、肩から腕にかけてのラインをカバーしてくれます。
「少しでも涼しく過ごしたいけど、ノースリーブは迫力がありすぎて…」という人にもおすすめです。
POINT
- 「二の腕」は肩から肘にかけての腕を指す
- 太いのがダメなのではなく、自分好みのおしゃれを楽しめばOK
- 洋服でキレイに見せるなら「ボリューム袖」「ロールアップ」「フレンチスリーブ」
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フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!