日本に住む女性であれば、きっと一度は手にしたことのある「4℃(ヨンドシー)」。
どの百貨店でも見かけるこのジュエリーブランドは、2023年に期間限定ショップ「匿名宝飾店」を開き、既存のブランドイメージを覆したことでも話題を集めました。
100%サステナブルな素材を使用するラインや、ジェンダーレスなデザインを展開しているラインなど、6つの別ラインも展開。
【日本のジュエリーブランド】を紹介するシリーズ、第一回目は「4℃(ヨンドシー)」。
日本一有名なジュエリーブランドのこれまでの歩みと、まだ知らない魅力をお届けします。
「4℃」とは?歴史と7つのブランド
1972年、東京・原宿で誕生した「4℃(ヨンドシー)」。
ブランド名の「4℃」は水温から。
氷が張った水面の底の温度であり、魚が生息できる「安息の場」の象徴としてブランド名に採用されました。
株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツが手がけるブランドのひとつであり、当初はシルバーメインのアクセサリーを展開。
元は繊維を扱う商社として広島県で創業しましたが、現在は「4℃(ヨンドシー)」をはじめとする自社ジュエリーの企画販売を行う会社として知られています。
4℃(ヨンドシー)
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しずくにハート、ふたつの輪が重なり合うループ。
スタンダードなモチーフを「4℃(ヨンドシー)」らしく解釈したジュエリーたちはブランド誕生から根強い人気を誇ります。
しなやかな曲線のジュエリーは肌に優しく馴染み、ジュエリーをあまり着けない方にも映える一点がきっと見つかります。
Canal4℃(カナルヨンドシー)
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「4℃(ヨンドシー)」のセカンドライン「Canal4℃(カナルヨンドシー)」。
英語で「運河」を意味する「Canal(カナル)」をブランド名に冠しており、ベーシックからトレンドを取り入れたデザインまで様々なデザインを展開。
気軽に手に取れる価格帯のシルバージュエリーがメイン。
ライトなファーストジュエリーをお探しの方に、きっと満足できる一点があるはず。
EAU DOUCE4℃(オデュースヨンドシー)
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2008年に誕生したK18YGとプラチナをメインに扱うハイエンドライン「EAU DOUCE4℃(オデュースヨンドシー)」。
「洗練されたみずみずしさとぬくもりのある優しさ」をテーマに、エレガントで柔らかな印象のジュエリーを展開しています。
瑞々しいカラーストーン使いや、オーセンティックなパールとダイヤモンドをあしらったデザインは、年代を問わずに愛されています。
繊細で可愛い、大人のジュエリー。
cofl by4℃(コーフルバイヨンドシー)
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2022年に誕生したサステナブルライン「cofl by4℃(コーフルバイヨンドシー)」。
リサイクルメタルやラボグロウンダイヤモンドといった素材から、製造法に至るまでサステナブルであることにこだわったジュエリーを展開。
サステナブルな素材を用いているといっても、既存パーツを使用したりと100%を叶えることはとても困難。
しかし、cofl by4℃(コーフルバイヨンドシー)は「100%サステナブル素材」から成るジュエリーを生み出したのです。
これはブランドとしての基盤をしっかりと築いている「4℃」だからこそ。
メインの素材はK18YGとK10YG、プラチナ、シルバー。
長く愛せるスタンダードなジュエリーをお探しなら、きっと惹かれる一点があります。
4℃HOMME+(ヨンドシーオムプラス)
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2021年に誕生したジェンダーレスライン「4℃HOMME+(ヨンドシーオムプラス)」。
シンプルながらもユニークなエッセンスを散りばめているため、「他にはない」を求める方にぴったり。
チェーンひとつとってもデザインのバリエーションが豊富なのがブランドの特徴です。
オンライン限定のアイテムも多いため、SNSの着用画を参考にするのが良さそう。
RUGIADA(ルジアダ)
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1996年、フランス・パリで生まれた「RUGIADA(ルジアダ)」。
2017年から2022年の休止期間を経て、モダンにアップデートしたラインを展開しています。
K10YGにK10PG、プラチナ、シルバーを使い、ヨーロッパと日本のエッセンスを汲んだたっぷりとしたシルエットが装いのアクセントに。
ひとつで主張のあるデザインがお好みなら、琴線に触れるアイテムときっと出会えます。
KAKERA(カケラ)
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「ありのままの自然を、あるがままの日常に」をコンセプトに、2023年に誕生したニューライン「KAKERA(カケラ)」。
鉱物の美しさを引き出すのはK10YGやシルバー。
シンプルな仕立てと1〜10万円で手に入れられるアイテムは、石の魅力をたっぷり堪能したい方に。
ブランド名非公開「匿名宝飾店」の取り組み
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2023年の秋、期間限定でオープンした「匿名宝飾店(とくめいほうしょくてん)」。
先入観なくひとつひとつのジュエリーに向き合ってほしいとの思いから、オープン当初はブランド非公開という今までにない試みが話題を呼びました。
2020年代からの「4℃(ヨンドシー)」は、ブランドの認知度が高いがゆえの先入観や、SNSでの個人的な購買経験がブランドイメージを固定するなど、時にネガティブなイメージを発信されるブランドのひとつとなっていました。
そうしたイメージを払拭すべく、ブランド名ではなく「ジュエリーそのもの」と向き合う機会として「匿名宝飾店」をオープン。
結果「4℃(ヨンドシー)」のイメージが変わったという方も多く、取り組みは成功。
ジュエリーとどう出会うか、どう向き合うか。
私たちがこれからジュエリーとどう生きていくのか、「匿名宝飾店」はそうしたジュエリーの本質を考える機会を生み出したという意味で、ほかにはできない価値を提供してくれました。
多角的なアプローチでジュエリーの魅力を発信し続けている「4℃(ヨンドシー)」。
大人になった今、もう一度「4℃(ヨンドシー)」と出会ってみてはいかがでしょう。
POINT
- 1972年、東京・原宿で誕生した「4℃(ヨンドシー)」
- 「Canal4℃」、「EAU DOUCE4℃」など7つのラインを展開
- 2023年秋「ジュエリーそのもの」と向き合う機会として「匿名宝飾店」をオープン
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。