コラム

【旅するジュエリー】太陽と共に生きる「マチュ・ピチュ」

“旅するジュエリー”をコンセプトに展開するブランド、PETHICA(ペシカ)。

バックパッカーとして世界50カ国を旅したデザイナーの旅の思い出、そこから生まれるジュエリーの物語を綴るコラムを連載しています。

今回は、ペルーの世界遺産マチュ・ピチュのお話。


空中都市マチュ・ピチュへの「インカトレイル」

世界中がコロナで悩まされている時代、みなさまいかがお過ごしですか?

デザイナーは、世界中を旅した時の写真を整理したりしてお家時間を過ごしています。
そんな世界の写真を見て思うことは、辺境ではいまどう過ごしているのだろう?ウイルスなんてここまで来ずに、なんら変わらない日常を送っているのかしら…などと現地にいるような気分で妄想しています。

こちらの写真は、辺境(であった?というのが正しいかもしれませんね)の地、今では世界遺産と呼ばれる街「マチュ・ピチュ」です。

マチュ・ピチュは、アンデス山麓にある15世紀のインカ帝国の遺跡で、標高3,400mに位置しています。

世界中からたくさんの観光客が訪れます。標高が高い場所にあるので、観光バスや観光電車で訪れるのが一般的。
トレッキング好きな私(デザイナー)は、歩きで訪ねてみることにしました。インカトレイルと呼ばれる、当時、この遺跡とともに歩まれたであろう道を通ったりして少しずつ登っていきます。

車も電車もない時代に、人々は山麓でこんな風に暮らしていたんだろうな、なんて想像しながら歩くのは、これまで経験したこともなくとても楽しい時間でした。
何のために作られたのか、その他様々なことが未だに解明されていない謎の多い遺跡なので、妄想していくのはなんだか学者気分で面白いものでした。

4日間トレイルを登り続けながら、マチュ・ピチュの街の遺跡にたどり着くのですが、途中にこんな村に立ち寄って食事をしたりします。山に囲まれ、テクノロジーとは疎遠な暮らしをしている人が世界にはいるんだなぁ…と東京から来た私には新鮮で興味深いものでした。
人々、家族の表情の明るいこと!言葉は全くわかりませんでしたが、日に焼けた笑顔が印象的だったのを今も覚えています。

川のせせらぎの音、小鳥のさえずり、風の音、太陽の光。

「人間らしい」という表現が正しいかはわかりませんが、本来の「人間らしい」暮らしを垣間見た気がしました。

トレイルの途中には、南米ならではの鮮やかな花が咲いています。見たこともない色合いやカタチの植物だらけでした。蝶や昆虫も時折顔を見せてくれ、鮮やかすぎて驚くほどでした。

謎のインカ帝国遺跡で、強く感じたこと。

マチュ・ピチュの街に着いた時、私は4日間のトレッキングで汗だくで、土埃を浴びた後のような恰好でした。周りの観光客は、香水プンプンで写真映えするようにメイクもバッチリで… なんだか久々に文明を感じたかのような、浦島太郎のような気分になったのを覚えています。
それほど、この4日間が濃い時間だったということです。もしも今後マチュ・ピチュへ訪れることがあれば、ぜひインカトレイルのトレッキングをお勧めします。

マチュ・ピチュの街は、世界七不思議になっているのも頷けるほど、謎が多く、そして、人間の知恵と工夫などは感心することもありました。

私が強く感じたのは、太陽と共に生きていたんだな、ということ。

どこの場所にいても、太陽を意識した創りにみえます。窓であった場所や、建物の位置… 朝はここでこうして、昼は太陽がこの方向だからこうして、夕方はこっちに太陽が沈むから… などと当時の暮らしを想像するだけでワクワクするものでした。

コロナ時代と呼ばれる今、人間は地球と一緒になって暮らすことが大切なのでは…と考えさせられる日々です。
ぜひこのインカ帝国時代を想像したりして、本当に大切なもの・こと、地中を感じて暮らしてみることを考え直してみるのはいかがでしょうか?

Stayhomeの時期ですが、心身ともに健やかに。窓辺やベランダで日光浴もしてみてくださいね。

PETHICA JEWELRY WEBサイト