2025-26秋冬(AW)シーズンのファッショントレンドはどうなる?
エレガンス回帰の潮流の中、特に日本では温度変化とのバランスを取りながら優しさと強さを表現して着飾るシーズンに。自由なレイヤード発想でプレイフル&シックな装いを楽しんで。
レディスを中心に、2025-26秋冬(AW)ファッショントレンドのポイントをお届けします。
2025-26年秋冬(AW)のファッショントレンド
世界は、ひとの優しさの中の強さを求めて
混迷する世界情勢、インフレ移行期の先行き不透明な経済、生成AIの急激な発展などの中で、より本来の人間らしいエモーショナルな感情、優しさの中にある強さや勇気といったマインド、それを表現する装いの意義が再解釈される現在。
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そんな「優しさの中の強さ」を発揮するように、2025-2026秋冬(AW)のファッションは、クラシックなデザイン性や装飾性への回帰が強まってきています。
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ランウェイでも重視された、立体的なフォルムで服作りの原点を再解釈した提案。
80~90年代のパワー感あるオフィススーツなどハンサムウーマンスタイル。レザーやスウェードのメンズライクブルゾンをキーにしたクラシックガール風など、強さのあるスタイル・アイテムも増加しています。
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そこにファーやレース、チュールといったドレッシーな素材感、存在感のあるアクセサリーなどを使い、遊び心で着飾る・重ねる精神。
フェミニニティ(femininity ;女性らしさ)という表現にも注目。いまの時代の新しい女らしさといった視点が鍵に。
マスキュリン×フェミニン、優しい素材とハードな素材のミックス感の演出から、プレイフル(playful)やクロスオーバー(crossover)というワードもテーマに活用されていますね。
異素材を組み合わせたり、極端なサイズ感や丈感を組み合わせたり…「優しさ×強さ」「甘さ×強さ」「甘×辛」をテイストミックスしたレイヤードコーデが主流になりそう。
パワーショルダー(大きい肩)などのフォルム強調、レイヤード、装飾性のプラス感などなど…以前のすっきり系ファッションと比べてどこか「泥臭い」と感じる方もいらっしゃるかも?
そこをフォローするのがシック(chic;上品な、洗練された)というワード。優しさの中の強さをシックに表現、遊び心をシックにまとめて…自分らしい「シック」を探してみて。この秋冬はおしゃれを楽しんだもの勝ちかも!
気温とバランスを取りながら着飾るレイヤードテク
リアルクローズとしての視点をプラスすると、特に日本では、夏の長期化・暖冬など気候変動の影響が装いにも現れています。
「脱ぎ着で体感温度調節が可能なレイヤード」が重視されることに!
昨年の秋冬トレンドで「タイムレス」「シーズンレス」というキーワードをあげましたがその考え方は継続中。すでに組合せのバリエーションでロングシーズン対応できるカセットアイテムなどの提案も多くみられますね。
今年はさらに、定番×装飾の遊び心でおしゃれを楽しもうという機運が強くなっていきそうです。
秋色夏素材アイテムを駆使した「ブリッジコーデ」「スイッチコーデ」提案も増加、シアー×ファーなど気温とのバランスを取りながら着飾るコーデが人気に。アウターもショート丈、ブルゾン、ケープなど気温に合わせやすいデザインバリエーション。
ドレスアップ気分を盛り上げるスカーフやプラスワンアイテム、バッグ、シューズ、タイツやソックス、アクセサリー、チャームなど…クラシックでエレガントな装飾系のアイテムの人気はさらに高まりそう。
2025-26年秋冬(AW)注目のトレンドカラー・素材・アイテムは?
COLOR──カラー
この秋のトレンドカラー、優しさと芯の強さを表現するブラウン系。
秋らしいベーシックカラーではありますが、キャメル、モカ、ダークブラウン…と幅広いレンジで展開されています。ブラウンを基調にまとめるワントーンコーデも人気になりそう。
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もうひとつの注目カラーが、女性らしい強さを感じるレッド。キャメルと合わせてオーセンティックに、黒と合わせてドラマティックに…コーデが盛り上がりそう。レッド×グレーのクラシックな組み合わせも懐かしく新鮮。
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鮮やかなトマトレッドや、ボルドー、バーガンディなど深い赤系。バッグなど小物のワンポイント使いにしてもいい感じですよね。
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他にベーシックカラーではグレーのバリエーション。差し色としては、イエロー:バターイエローなど柔らかい色合いに注目。グリーン:ピスタチオやモスグリーンなど幅広く。どちらもブラウンともグレー系とも相性がよいのでコーデに活躍しそう。ヴィンテージムードを高めるパープルにも注目。
MATERIAL──素材
・サテン、メタリック、スパンコール、ベロア、ジャカード
ドレスやフォーマルで使われるような艶や輝き素材、クラッシュ感ある光沢や凹凸…よりドレッシーで陰影や立体感のある素材を日常に取り入れる傾向が拡大。
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・シアー
ブリッジコーデにも活躍する素材として人気が継続するシアー素材。レース、チュールなどを重ねるコーデも市民権を得てきました。
・フラッフィー
ふわふわ素材。シャギー、ファー、ボアなどをコーデに取り入れるテクも継続拡大。
フラッフィー×レーシーのようなより大胆な異素材ミックスコーデに注目!
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・レザー、スウェード
レザーやスウェードは、トレンドのブラウン系カラーという点も含めて注目!
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・チェック柄:オーセンティックなチェック、大判のチェックに注目!チェックシャツの腰巻きスタイルも復活しそう。
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・アニマル柄:レオパードやゼブラなどクラシックなエレガンスムードを演出する柄。シューズやバッグ、小物のポイント使いとしても効く柄ですね!
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ITEM── 注目アイテム
・パワーショルダージャケット・ジレ
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しっかりした肩のジャケット、ウエストをマークする提案も増えて、フォルムを感じさせる方向に。
定番化したジレも肩幅を感じるタイプに。レイヤードが可能なカセットアイテムはシーズンレスに対応。
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・メンズライクブルゾンや「包み込む」アウター
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身体を包み込む大き目シルエットのメンズライクブルゾンが浮上。
ケープやポンチョ、ストールやショールなど脱ぎ着しやすいアウター的アイテムも拡大。
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冬アウターも、コクーン型の防寒中綿コート、軽やかなリバーコートなど「包み込む」系に注目。
・着映えシャツブラウス
ボウタイ、フリルなど装飾的なシャツブラウスは継続人気。春の、「強い」あるいは「素朴」「定番」アイテムとのミックスコーデでメリハリをつけるのがポイントに。
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・ミニボトム…「ミニ」は来る?
肩や上半身が大きくなる分、ボトム丈は「短め」傾向?特に若い世代にはY2K感覚のミニボトムが人気に。
スカート丈は景気と連動?などという話もあり、ファッション以外でも多くの業界が注目するレディスのスカート丈の流行。
ライニング付きプリーツスコートといった新顔など、ユニクロやGUからも発売される予定ですので、話題になりそうです。
ミニスカートは秋冬のほうがタイツ合わせ、パンツとのコーデなど着こなしバリエーションがありますし、ミニスカ流行!と煽るメディアも出てくるかもしれないですね。
春夏から注目のニーショーツやジョーツなど膝丈パンツも人気拡大。
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・ミディスカート/太めパンツ
クラシカルなミディ丈スカートが台頭。Aライン、プリーツ、キュロットなども復活し、デザインバリエーションも豊富で、大人世代がスカートのおしゃれを楽しめそうなシーズンに!
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一方ロングパンツやデニムはワイド、バレルなど太めシルエットが引き続き主流。ハイウエスト仕様や、ベルトでウエストマークするコーデが増加。
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・ウエストレイヤード(腰巻き)・ペプラム
ウエストを感じさせるコーデの演出として、ベルト使いはもちろん、腰の周りに何か巻く、あるいはそのためのプラスワンアイテムが増加。
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ウエストレイヤードは、印象変化だけでなく、温度調節・お腹のカバー・スタイルアップといった機能性や実用性もありますよね。
懐かし?の腰巻きシャツスタイルも再人気に。ニットを巻いたり、レースやスカーフ使いも。
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ウエスト~腰回りを着飾るペプラムのディテールも人気拡大。
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POINT
- 2025-26年秋冬ファッショントレンドは優しさの中の強さをシックに表現
- 体感温度を調節できるレイヤードスタイルが鍵、テイストミックスを楽しもう
- トレンドカラーはブラウン、レッド。装飾性をプラスして遊び心のあるおしゃれを!
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。