マニッシュ・メンズライク・ボーイッシュの意味～大人女性がメンズアイテムを着こなすコツ

マニッシュ・メンズライク・ボーイッシュなファッションとは…？

そもそも、いま世の中はジェンダーレス化が進み、個人の価値観を無視して「男性らしさ」「女性らしさ」を押しつけるのはやめようという共通理解が生まれつつありますよね。

ファッションの世界でも「女性はハイヒールで接客すること」といった職場ルールが見直されたり、性別に関わらず着られるスカートが発表されたりと、少しずつ変化が起きてきました。

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しかし、男性ならでは・女性ならではの体格や雰囲気を生かしたアイテムや着こなしそのものは、ファッションを楽しむ方法の1つとしてあってもよいのではないでしょうか。

さらに、女性があえて男性的なアイテムを身につける「マニッシュ」あるいは「メンズライク」「ボーイッシュ」な着こなしは、独特の雰囲気が生まれるのが魅力で、今季はトレンドにもなりそうな気配です。

今回は、マニッシュ・メンズライク・ボーイッシュなどそれぞれの意味の違い、アイテム選びと着こなし方のコツなどを紹介します。

マニッシュ・メンズライク・ボーイッシュの違い

ファッションの分野では、マニッシュ・メンズライク・ボーイッシュとは、いずれも女性がメンズアイテム、あるいはそれを連想させるアイテムを取り入れて男性的な雰囲気を楽しむ着こなし方を指す言葉です。

同じ意味で使ってもほぼ間違いではありませんが、それぞれ若干イメージが異なる部分もあります。

「マニッシュ」とは

マニッシュ（mannish）は、「man＝男性」に「～ish（～風の、～っぽい）」を組み合わせた言葉で、男性的な雰囲気を醸し出す着こなし全般を指します。

ファッション誌などで見かける「マスキュリン（masculine）」も同じ意味で、反対語は「フェミニン（feminine）」です。

具体的には

• スカートではなくパンツ
• ブラウスではなくシャツ
• パンプスではなくレースアップシューズ
• 黒やカーキなどのダークカラー

など、もともと男性の体格に合わせて作られたアイテムや、男性がよく身につけるアイテムを選択していくことでマニッシュな雰囲気が作れます。

またレディースアイテムでも、シャツのボタンを上まで留める、袖や裾をロールアップせずフルレングスで着るなど、肌や華奢なパーツを隠す着こなし方でマニッシュに仕上げることもできます。

「メンズライク」とは

「メンズライク」は基本的にはマニッシュと同じ意味です。

「men’s（男性の）」と「like（～のような）」をつなげた和製英語で、厳密には文法的に成り立たないため、英語圏でショッピングするときには、なんとか通じる可能性はありますが、以下のようにマニッシュを使った方が良いでしょう。

”I’m looking for a more mannish jacket.（もう少しマニッシュな感じのジャケットがいいです）”

「ボーイッシュ」とは

マニッシュの「man」が通常は成人男性を指すのに対し、ボーイッシュは文字どおり「boy」つまり少年をイメージさせる着こなしを表します。

具体的なアイテムでいうと

• ベースボールキャップ
• ロゴTシャツやスウェット
• ショートパンツ
• スニーカー

などが挙げられますが、これらのアイテムは近年、見た目よりも着心地の良さを重視する価値観や、スポーティなルックのトレンドから、性別を問わず身につける人が増えています。


もしかして、今後「ボーイッシュな着こなし」という言葉は消えていくのかもしれませんね。

大人女性がメンズアイテムを着こなすコツ

大人女性が、じょうずにメンズアイテムやマニッシュな着こなしを取り入れるにはいくつかコツがあります。

特にジャケット・パンツはメンズアイテム「風」のレディースがおすすめ

ジャケットやパンツといったパーツごとに型紙を取って立体的に仕立てるアイテムは、メンズのコーナーで買うよりも、レディースでなおかつマニッシュなイメージのものを探す方が失敗がありません。

男性と女性では、どうしても肩幅や腰回りなどの骨格や肉付きが異なるため、女性がそのまま着るとシルエットが部分的に合わず、すっきりしない見た目になる可能性があるからです。

ニットやカットソー・スウェットなど柔らかい素材やゆるっとした形、キャップやスニーカーのように男女であまり差のない形状のアイテムは、サイズさえ合えばこだわらずに購入してもあまり違和感なく着こなせます。

100％マニッシュで固めず、どこかに「抜け」を作る

マニッシュがトレンドとはいえ、全身をメンズライクなアイテムで固めるよりも、どこかにレースなど女性らしいディテールのアイテムを加えたり、ネイルやアクセサリーをしてみたり、袖をたくし上げる・足首を見せるなどの抜けを作ったりする方が、見た目のお洒落度が上がります。

あえてオーバーサイズで女性らしさを

最後に、メンズアイテムのオーバーサイズ感を生かし、逆に女性らしさを強調するテクニックも。

（※画像は着こなしイメージの参考であり、実際にはレディースニットです）

最近は、ファミリーの多く来店する大型ショッピングモールを中心に、1店舗で家族の洋服が揃うアパレルショップも増えています。

特にニットなどは、1シリーズで男性・女性ともに展開していることがよくあります。

あえて女性がメンズのコーナーを探してみると、ゆったり着こなせる大きめサイズのニットや、メンズだけのカラーが手に入ることもありますので、レディースのコーナーで気に入ったものが見つからない時は探してみるのもおすすめですよ。

POINT

• 「マニッシュ」「メンズライク」は男性的なアイテムや着こなしを指す言葉
• 「ボーイッシュ」は「少年のような」という意味
• 全身メンズアイテムではなく”抜け”を意識すると着こなしやすい