コラム

ドラマ「トリリオンゲーム」衣装:強敵⁈ゴージャス&キュートな桐姫(今田美桜)の魅力

2023夏ドラマの注目作「トリリオンゲーム」(金曜夜10時~、TBS)。

世界一のワガママ男・ハル(目黒蓮さん)と気弱なパソコンオタク・ガク(佐野勇斗さん)がタッグを組み、ゼロから起業、予測不能な作戦で1兆ドル(トリリオン・ダラー)を稼いで成り上がる…⁈という前代未聞のノンストップ・エンターテインメントです。

この奇想天外なビジネス成長譚。原作がすでに「Dr.STONE」などの稲垣理一郎先生×漫画(劇画)界のレジェンド・池上遼一先生という奇跡のタッグ(マンガ、本当に面白いです)!

絶妙なナイスキャスティングにワクワクの実写ドラマ化ですが、今回衣装で注目したいキャラクターはハルとガクの強敵(⁈)「桐姫」こと黒龍キリカ

日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」の社長令嬢にして取締役、クールで強欲な才色兼備の女性。
辣腕をふるいながら「子供じみた真似もする不思議なお方(by秘書・長瀬)」なのです。

この2次元の桐姫には、なんと3次元の専属スタイリストがついているのです!

相澤樹さん。渡辺直美さんなどのスタイリングを手掛ける、カワイイ、デコラティブ、パンキッシュ…独特の世界観に惹き込まれるスタイリスト。ちゃんとマネキンに着せた装いを描いているのだそう。

本作品はIT関係の監修なども本格的ですが、そうした丁寧な現実社会の裏付けも、奇想天外なのにリアルな奥行がある作品を創る秘訣なのかもしれませんね。

さて今回のドラマ化にあたって桐姫を演じるのは、今田美桜さん!

「トリリオンゲーム」桐姫(今田美桜)の衣装の魅力を探る

すでにイメージビジュアルから、桐姫こと黒龍キリカになりきっている今田美桜さん。役柄によってずいぶん印象が変わる、演技の振り幅が大きい方です。(振り幅が大きいと言えば目黒蓮さん・佐野勇斗さんもですが…。)

今田さんのインタビューではこの役を「ビジネス変態(!)」と語っています。

桐姫の複雑な人間性を研究して、自分なりに演じ切ろうという熱意に満ちている様子。ハル(目黒蓮さん)との緊張感のある関係性もとても魅力的です。

そんな桐姫の衣装は、ちょっと過剰なほどゴージャスで可愛く、登場のたびに驚きのあるスタイリング!

バブリー⁈強いカラーとシルエット、デコラティブな装飾

初登場時のヴァレンチノの肌見せドレスもなかなか度肝を抜かれました…。
ドラマの桐姫の衣装は、ヴァレンチノ、ドルチェ&ガッバーナといったイタリアンブランドの強さやゴージャスさをヒントにしていそう。

 

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強いカラー、赤やフューシャピンクのイメージがある桐姫を象徴するダブルブレストドレス。
イメージビジュアルにも採用され、本編でも登場しましたね。

肩を強調するジャケット、ゴールドボタン、アシンメトリーヘム…ゴージャスでどこかバブルの香りもするアイテムです。
裾にピンクのフリルミニを覗かせていたのが、密かにキュートなポイント。

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合わせるジュエリーは、「ヌード」などで大人の女性に人気の高いブランド、ポメラート

 

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新進ハイブランド、メシカも登場!胸元のサークルの存在感が凄かった<ムーヴ ロマーヌ>は、スライドチェーンで長さが変えられるロングネックレス。

全体にちょっと過剰なほどデコラティブ、ジュエリー・アクセサリーはもちろんリボンやヘアバンドなど頭部・顔回りを盛るのが桐姫の癖になる可愛さ。

小さな女の子が身を飾るようにも見えますし、凄腕経営者に時々見られる、まさに「ビジネス変態」とも言える、歪な過剰さを表現しているともいえそうです。

50年代女優ルックはエレガントスタイルの源流

肩に強さのあるジャケットドレスがバブル風とするなら、総柄のタイトなドレスやウエストをマークするフィットアンドフレアのワンピースなどはどこかレトロな1950年代の女優ルック風。

実は1980年代には1950年代ブームがあって(だいたい親子の世代ですよね)、強くしなやかなエレガントスタイルの源流が再認識されたのですよね。
50年代、80年代後半のバブル期、そして2020年代…今また、世代が一巡りして時代がエレガントなテイストに向いてきたという点でも、桐姫のスタイリングは興味深いです。

原作とは変えてきたビリヤードのシーン(ビリヤードも80年代にブームだったエレガントな大人の遊戯!)。桐姫の衣装はドルチェ&ガッバーナのチェリープリントのドレス。

 

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耳元はドルチェ&ガッバーナのクリスタルピアス。ブレスレットもお揃いで。
桐姫の大振りなイヤリング使いは、マンガ原作でも目立っていたコーデ。

ポメラートもそうですが、カラーストーンやカラークリスタルを取り入れて「色」を遊ぶテクにも注目です。

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デコルテを見せたレオパードのフィットアンドフレアのドレスに、ボールドなチェーンとカルティエ・パンテールのペンダントのコーデも50年代女優風で印象的でしたね!

 

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桐姫のオールホワイトコーデの意味

第1話の山場となったセクチャン(セキュリティ・チャンピオンシップ)ことハッカー大会。
この時のドラマの桐姫は、オールホワイトコーデ

ドルチェ&ガッバーナのブロケードジャケットとミニドレスのセットアップ。凹凸感のあるブロケード(シルクの紋織)素材の迫力!

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ドルチェ&ガッバーナのラインストーン&パールピアス。

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バッグもドルチェ&ガッバーナのクリスタルに満ちたバッグでした。

ちなみに手元リングはブシュロンのプリュム ドゥ パオン、セルパンボエムのトワエモア、リズレ…らしいです…財力!
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このハッカー大会、ハルは奇想天外な「神主」姿で登場!とんでもない奇策を実行していきます。
実写ドラマで見ると、桐姫のオールホワイトの衣装は、その内なる感情をより印象深くする演出として選ばれたように感じました。
白のシルクブロケードは、ウエディングドレスなどにも使われるような素材ですし。

マンガでも描かれた“恋焦がれる乙女のまなざし”。

ラストの今田美桜さんの表情には凄く引き付けられましたし、ハルと桐姫、二人の緊張感ある攻防は「恋の駆け引き」でもある…⁈ドラマではこの関係性もより強く演出されそうな予感です!

POINT

  • 「トリリオンゲーム」は奇跡のタッグが描く奇跡のタッグの奇想天外ビジネス成長譚
  • ドラマのキャスティングも絶妙。今田美桜の演じるクールで強欲な桐姫に注目icon
  • 少し過剰なゴージャス&キュート。複雑な桐姫の内面を捉えて魅せるスタイリング

ドルチェ&ガッバーナ、ヴァレンチノ、イブサンローラン、カルティエ、ブシュロン、ポメラート、メシカ…第1回を見渡しただけでも桐姫の衣装はハイブランドの嵐でしたね。
アクセサリー(コスチュームジュエリー)との堂々たるミクスチャー、ヘッド周りの装飾も含めてゴージャス&キュート!icon
ハルとガクのビジネスの成長、多彩なキャラクターの登場も楽しみですし、マンガでの破天荒な名場面を実写化してくれる面白さもある本作。ハルと桐姫は?次はどんなファッションで登場する?今後のドラマの展開とともに、桐姫の毎回の衣装も見逃せません!

【ドラマ公式サイト】

ドラマ「トリリオンゲーム」公式サイト(TBS)

【原作】「トリリオンゲーム」(Amazon)

【おまけ】ハル(目黒蓮さん)の“時計”はIWC ポルトギーゼ クロノグラフ。IWCは1868年にスイスで誕生した世界屈指の高級時計マニュファクチュール。