世間ではよく「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言われます。
年が明けてからの毎日はなぜかとても早く感じられますよね。
この春、お子さんの卒業を迎える方々もいらっしゃるかと思いますが、多くの高校では3月に入るとすぐ、小中学校も3月中旬には卒業式が行われます。
まだ寒い日もある3月、卒業式に出席する保護者は何を着ていけば良いのでしょうか?
式典の服装について解説している本やWebサイトはたくさんありますが、時代とともにマナーや人々の価値観も変わりますし、地域や学校のタイプによっても服装はいろいろ。
そこで今回は、40代・50代の女性が実際にお子さんの卒業式に出席したときの「失敗談」をアンケート・取材で集めました。
「こんな時、どうすれば良かったのか」の考え方も紹介しますので、これから準備する方は、失敗しないためのヒントとしてぜひ読んでみてくださいね。
「TPOって難しい…」でも目的が合っていればOK

リアルな失敗談をリサーチ!TPOとは?
今回、「お子さんの卒業式の服装で”失敗した!”という経験はありますか?」という質問に対しては、こんな体験談が寄せられました。
「息子の小学校の卒業式に上下黒のフォーマルワンピースで出席しました。私自身の卒業式では保護者はみんな黒のフォーマルや着物だったので疑いもせずそうしたのですが、まわりはグレーやベージュなど明るめの色が多く、自分だけなんだかお葬式みたいで居心地が悪かったです」
という人や、逆に
「入学式にも着られるというお店の人の声で、うっすらラメ入りのベージュのジャケットと黒系のスカートのセットアップを購入。ところが当日はほとんどが黒やダークカラーの方ばかりで浮いてしまいました…」
という人も。
卒業式の服装を考えるとき「何を着ていけばいい?」「この服装で浮かないかな?」と心配する人は少なくありません。
筆者も、卒業を控えた時期にママ友と会うとひとしきりその話題になります。
その背景には、みんなの頭の中に「TPOに合った服装をするべき」という意識があるからではないでしょうか。
TPOとは「Time(時間)Place(場所)Occasion(場合・場面)」の頭文字をとった言葉で、日本語にすると「時と場合を考えた」服装…のような意味になります。
ただ、実際に気にしているのは、どちらかというと「自分だけ浮かないか」のような気がします。
「多くの人はTPOに合った服装をしてくるだろう」→「多数派の服装が正しい」→「もし自分が少数派だったら自分は間違っている」→「恥ずかしい」という思考回路が働くのかもしれません。
しかし、本来の卒業式のTPOは
- T(時):おもに3月、昼間
- P(場所):校内の体育館や講堂など
- O(場面):フォーマルな式典、子どもたちを祝う、お別れや感謝を伝える
となります。
つまり、「子どもたちを祝う気持ちが表われた、ある程度きちんとした服装で、季節に合っている」のであれば、黒のワンピースでも明るめのセットアップでも本来問題ないといえます。
逆に、一般的に「主役側が着るもの」とされている黒留袖・色留袖などは、子どもが主役の学校行事では避けたほうが良いかもしれません。
気候が不安定な3月は、寒さ対策がポイント
意外と重要な「寒さ対策」。パンツスーツは大丈夫?
続いて多かったのが、「思ったより寒かった!」という声です。
「娘の高校の卒業式は3月1日で、気温は平年並みだったのですが、とにかく風が強くて…!記念写真を撮ろうと子どもたちが教室から出てくるのを校門あたりでママ友と待っていたのですが、クラスで盛り上がっていたためなかなか出てこず。スカートだと足が吹きっさらしで辛かったです。体育館もストーブ入れてくれても冷えたので、パンツスーツにすれば良かった」
以前から「式典にパンツスーツはマナー違反なのか?」とたびたび話題になっていますが、近年は学校の制服にもジェンダーレス(性別で区別しない)デザインが登場しており、年々「問題ない」という見方が増えているといえるでしょう。
もしパンツスーツで見た目がビジネスライクになりすぎるようであれば、ボウタイやフリル・ペプラムなど華やかさのあるデザインを選んだり、アクセサリーやコサージュをプラスすれば、もっとも大切な「祝福する気持ち」を表現できます。
「小学校の卒業式に訪問着を着ていきました。それは良かったのですが、とにかくすごく寒い日で…途中、お腹がゆるくなりかけてヒヤヒヤしました(笑)」
最近は素材の開発が進み、着物の寒さ対策もいろいろ出ています。
タイトスカートのような形の発熱素材のペチコートや、足袋の中に履ける指先が分かれた極薄のハイソックスなど、普段の防寒にも使えそうなグッズを選ぶのも楽しいですね。
意外とあなどれない「小物」「サイズ」の失敗
靴や小物にも注意。そして見逃せない「体型変化」!
さらに、服装そのもの以外に、小物などの細かいところで「失敗した~」という体験も。
「中学校の卒業式では、終了後、雨なら室内、晴れなら屋外で記念撮影の時間が設けられています。当日は晴れたものの、前日の雨が残っていてグランドがグジュグジュ。見た目を重視してハイヒールにしたけど、土に刺さってしまって大変でした。ローヒールにしておけばよかった」
「ふだんあまりストッキングを履かないので、買い置きしていたものを当日の朝履いてみたら、ちょっとサイズがキツく…買い直す時間もないので必死で履きましたが、せっかくの晴れの日なのに終始気になって足さばきが悪かったのが残念です」
そのほか、
「子どもの幼稚園の卒業式に購入したセットアップ、これからずっと使えますよ~というお店の人の言葉で、けっこういいお値段のものを買ったけど、小学校の卒業式の頃にはスカート丈が短く感じられて使えず…」
「きょうだいの年が離れているので、上の子の時に買ったスーツが下の子の卒業式では体型が変わってしまって入らなかった」
などの失敗談も寄せられました。
「1着持っているから大丈夫」と思っても、1~2週間前には小物を含め一度試着してみると、万が一合わない場合も購入しなおすなどの対処ができます。
ブラックフォーマルや和装はともかく、ワンピースやスーツは流行・体型が変わる可能性があるので、レンタルするのも賢い方法ですね。
POINT
- TPOは「みんなと同じ」でなくてもOK!「主役の子どもを祝う気持ちが表われているか」で判断しよう
- 3月は寒い日も多い!パンツなら華やかさをプラス、和装はインナーで対策を
- 靴や小物がシーンに合うか、久しぶりでサイズが合うか…など、1~2週間前には着てみてチェック
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フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!






