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冬は“ぬくもり”を足すだけ|プロ目線で選ぶ、失敗しない冬インテリア

冬になると、床に足をつけた瞬間にひんやりと感じたり、ソファに座っていてもなんとなく落ち着かなかったりしませんか?そんな小さな違和感を覚えたら、部屋を冬仕様に整えるタイミング。

冬のインテリアというと、大がかりな模様替えや家具の買い替えを想像する方も多いですが、実はそこまでしなくても十分に季節感は演出できます。

そこで今回は、小物やファブリックを見直すだけで、部屋をぐっと温かみのある空間に変えるポイントをルームスタイリストプロが解説します。

冬のインテリアを心地よいものに整えるコツやアイテムを紹介しますので、参考にしてくださいね。

冬のインテリアは「色」を増やさず、深くする

冬の部屋づくりでまず意識したいのが、色の使い方です。

新しい色をたくさん足すよりも、今ある色を落ち着かせ深みを出すことを意識すると、失敗しにくくなります。

ベースになるのは、ホワイト・ベージュ・グレーなどの明るくやさしい色。
そこに、ネイビーダークブラウン深いグリーンなどをアクセントとして少し加えるだけで、空間が引き締まり、冬らしい印象になります。

すべてを冬色に変える必要はありません。
クッションやブランケットなど、目に入りやすい場所で色を調整するだけでも、十分に季節感は伝わります。

「見た目」よりも「触れる素材」を変えてみる

冬のインテリアで満足度が高いのは、「見た目」よりも「触れたときの感覚」です。

  • ラグ
  • クッションカバー
  • ブランケット

こうしたアイテムは、日常的に手や足が触れるもの。
素材が変わるだけで、部屋に入ったときの印象や居心地は大きく変わります。

見た目が好みでも、触れると冷たく感じる素材のままだと、冬はどうしても落ち着きません。肌ざわりがやわらかく、あたたかさを感じるものを選ぶことが、冬インテリアを成功させるポイントです。

冬の部屋は、光で7割決まる

冬は日照時間が短く、自然光だけに頼ると部屋が暗く感じやすい季節です。
そのため、照明の使い方が空間の印象を大きく左右します。

天井の照明ひとつで部屋全体を照らすよりも、

  • テーブルランプ
  • フロアランプ
  • 間接照明

などを取り入れ、光に強弱をつけるのがおすすめです。

夕方以降、視線の高さや足元にやわらかい光があるだけで、部屋はぐっと落ち着いた雰囲気になります。
特別な器具を用意しなくても、電球色の照明をひとつ足すだけで十分です。

素材は「ひとつだけ」あたたかいものを取り入れる

冬らしさを出そうとして、ニットやファー、ボアなどをあれこれ取り入れすぎると、かえってまとまりのない印象になりがちです。

おすすめは、「あたたかい素材をひとつ決めて取り入れる」こと。
たとえば、

  • クッションだけニット素材にする
  • ブランケットだけボア素材にする

といった感じに、主役をひとつ決めると、空間に統一感が生まれます。

素材を多く使えばいいというではありません。少し控えめなくらいが、長く心地よく使える冬インテリアにつながります。

また、素材とあわせて意識したいのが、柄の選び方です。
冬は、柄を上手に取り入れることで、より季節感のある空間になります。

たとえば、ノルディック柄雪をモチーフにした柄は、冬らしさを感じやすく、クッションやブランケットなど小さなアイテムで取り入れるのがおすすめです。
チェック柄を選ぶ場合は、冬は少し太めの柄にすると、あたたかみや落ち着きが出やすくなるでしょう。

ただし、柄同士を組み合わせすぎると、空間が騒がしく見えてしまいます。
無地をベースに、柄ものは一点までに抑えると、すっきりとした冬インテリアに仕上がります。

季節感は、目に入る場所だけでOK!

冬らしさを部屋全体に広げる必要はありません。 意識したいのは自然と目が向く場所です。

  • ソファまわり
  • テーブルの上
  • 玄関

こうしたポイントに、季節感のある小物や自然素材を取り入れるだけで、部屋全体の印象は変わります。
松ぼっくりやコットンフラワー、グリーンなど、主張しすぎないアイテムがおすすめです。

また、冬はクリスマスやお正月といったイベントも続く季節。
その都度インテリアを大きく変えなくても、目に入りやすい場所だけを少し入れ替えることで十分対応できるでしょう。

たとえば、クリスマスシーズンはリースや小さなツリー、ガラス素材のオーナメントなどを一点取り入れるだけでも、さりげなく季節感が伝わります。
イベントが終わったら、松や南天、白い花材などを使ったシンプルな飾りに替えると、自然な流れでお正月の雰囲気に移行できます。

クリスマスからお正月へと、装飾を「足す」のではなく「置き替える」意識を持つと、空間が雑然とせず、落ち着いた印象を保てるでしょう。

「全部を変えなければいけない」という思い込みを手放すことも、インテリアを楽しむための大切な考え方です。私自身も、この考えを取り入れるようになって、イベントごとにやってくる模様替えのプレッシャーがなくなりました。

ポイントを押さえて、無理のない冬インテリアを楽しもう

冬の部屋づくりは、特別なことをする必要はありません。
素材。この3つを少し整えるだけで、居心地のいい部屋になります。

暖房に頼るだけでなく、インテリアの力を借りることで、体も気持ちも自然とリラックスできる空間になるでしょう。
この冬、家で過ごす時間が少し心地よく感じられたら、それだけで十分です。

無理のない模様替えで、自分らしい冬の暮らしを楽しんでみてくださいね♪