大人女性が泊まりがけで仕事の出張に行くとき、できるだけ荷物を減らしつつ、ビジネス感とおしゃれを両立させるには、どんなコーディネートが正解なのでしょうか。
今回は、筆者が2月に1泊で取材したときのコーディネートを例に、なるべく2日間着回せて、訪問先によって雰囲気も変えられる方法を紹介します。
昭和のサラリーマンスタイルが一番ラク!だけど(笑)
ヒカリモノガタリの読者には、アラフォー以上の大人女性が多くいらっっしゃいます。
その中には、近年の女性活躍の文脈で昇進した方や起業した方、お子さんの成長により、小さい頃は難しかった「宿泊を伴う出張」に行きやすくなった方もいるのではないでしょうか。
筆者もその1人で、コロナ禍後あたりから遠方への取材やクライアント訪問がどんどん増え、最近では毎月のように新幹線で飛び回っています。
出張でつくづく感じるのは、「昭和のサラリーマンの出張スタイルって、さすがに最適化されているなあ」ということ。
書類一式(今ならノートPC)を入れるブリーフケースに、2日間通して同じ背広、ワイシャツ(真夏以外なら)、ネクタイに靴。
ビジネスホテルの浴衣を寝間着にすれば、持って行くのはほぼ肌着だけでOKですよね。

一方、女性の場合はなかなかそういうわけにもいかず。
訪問先に合わせてカッチリしたパンツスーツなのか、エレガントなスカートスタイルなのか、暑さ寒さは…などでまず悩みます。
1日目と2日目の訪問先のジャンルが大きく異なる場合は、上下とも着替えを持参し、場合によっては靴まで替えないといけない可能性も。
何種類ものスキンケア用品・メイク道具・ヘアアイロンなども、強制ではないとはいえ、ビジネスで相手と会う以上は身だしなみとして持って行かざるを得ないという女性が多いのではないでしょうか。
もちろん、最近は男性もビジネススーツ一辺倒ではなくなり、会社のカルチャーによってはTシャツにチノパンなどカジュアルな服装で商談をする男性も増えてきました。
「女性は逆に髪型も服装も自由度があってうらやましい。もっと好きな服や髪型で働きたいよ」という男性もいると思います。
とはいえ、世間一般では男性はスーツさえ着ていれば、化粧や髪型については求められず、見た目はクリア…という認識ではないかでしょうか。
まずは「オフィスカジュアル」を基準に

出張の服装は、会社の規定や暗黙のルールで必ずスーツという方もいるかもしれませんが、今回は、特に会社やクライアントからそういった服装の指定がない場合を想定して進めます。
筆者がよく利用する新幹線の「S Work車両」(専用Wi-Fiがあり、ノートパソコンの作業音や、簡単なオンラインミーティングをお互い許容する前提のビジネスパーソン向け車両)の雰囲気を見るかぎり、男性はやはりスーツが多いですが、女性はシャツやニットとジャケット・パンツを組み合わせたオフィスカジュアルの方が多い印象です。
筆者自身も、取材先は企業のオフィスということも多いですが、スーツではなくオフィスカジュアルを目安としています。
「取材受けたことなんて初めてで…」と緊張される方も多いので、柔らかい雰囲気を演出するために意識的にそうしている面もあります。
(ガチガチのスーツの初対面の人から質問されたらよけいに緊張しますよね…。)
▼「カジュアル」や「オフィスカジュアル」の定義についてはこちらの記事でも解説しています。
3つの条件は「シンプル」「汚れが目立たない」「シワになりにくい」
前回、1泊2日で数件のクライアントを訪問した時は、以下のようなごくシンプルなコーディネートでした。
季節は2月上旬。1年でもっとも冷え込む時期ですが、近年本当に暖冬なこともあり、機能性インナーを着込んでおけば以下で十分でした。
- ライトグレーのクルーネックニット
- 黒のニットパンツ
- ダークグレーのステンカラーのショートコート
- グレーのタイツ
- 黒のフラットシューズ
秋冬はそこまで汗もかかないし、インナーだけ替えを用意してトップス1枚で着回せば荷物がぐっと減ります。
筆者がコーディネートを考えるときは、以下の3つの条件を備えたアイテム同士を組み合わせます。
- シンプル
- 汚れが目立たない
- シワになりにくい
それぞれ以下のような理由があります。
「シンプル」が良い理由
訪問時は、秋ならジャケット、冬ならテーラードコートなどのアウターを着ることになります。

袖にボリュームのあるニットやブラウスなど、クセのあるデザインは、アウターのコートも同じくトレンドのシルエットなら良いのですが、ビジネス向けのジャケットやコートでは袖が通らなかったり、中で変なシワができてしまったりすることも。
また装飾の少ないデザインほど重ね着やアクセサリー・小物でのアレンジもしやすいですよね。
今回選んだのは、UNIQLOで購入したメンズのカシミヤニットです(シンプルなデザインほど素材の良し悪しが分かりやすいので、素材は上質なものを選ぶと安心です)。
1日目は上場企業のオフィスで取材だったので、そのまま真面目に。
2日目は、お洒落なカフェオーナーとの商談だったため、スカーフを首に巻いてアレンジして行きました。

約30年前にパリのエルメスで購入したスカーフですが、さすが、全く古さを感じさせないと思いませんか?
今季はスカーフのアレンジが大流行しているので、もしクローゼットに眠っているスカーフがあれば、ぜひ日の目を見させてあげてくださいね。
「汚れが目立たない」の重要性
できるだけ荷物を減らすため、トップス1枚で着回す場合は、万が一の汚れで焦らなくて済むグレーや黒・ネイビーなどの濃いカラーがおすすめです。
なぜなら、筆者が新幹線のホームでコーヒーを買い、席に座ってホッと一息…とコーヒーを口に運んだ瞬間、胸元にバシャッ!とコーヒーがこぼれて呆然としたのはつい先々週のこと。紙コップのフタがしっかり閉まっていなかったんです…。

その時は黒のニットだったので、本当に安心しました。もし白やベージュだったら、降りたらすぐに最寄りのショップに駆け込まなくてはいけないところでした。
そこまで激しく汚れることは珍しいかもしれませんが、出張先ではせっかくなので滞在先の美味しいお店にも行ってみたいですよね。その時にちょっとソースがはねたりしても、濃い色の洋服なら応急処置だけしておけばなんとかなります。
(100円ショップにある、携帯用のシミ抜きもおすすめです)
「シワになりにくい」も大事
長時間乗り物で移動する場合は、シワになりにくい・目立ちにくい素材を選ぶのも、2日間ストレスなく過ごす大切なポイント。
こちらもUNIQLOですが、昨年あまりに気に入って2本買ってしまったニットのリブパンツです。

筆者は身長168㎝と大柄なので、丈長めタイプ、オンライン限定のXLサイズを購入しました。ストレートなシルエットで適度にゆとりがあり、脚もきれいに見えます。
ニットパンツは毎日履いているとどうしても膝が出てきたり毛玉ができたりして「ザ・部屋着」という見た目になりがちですが、2本のうち1本は完全に仕事用にしているので、いまだにきちんとした印象を保てて重宝しています。
(コーヒーをこぼしても家で洗濯できるのもうれしいです)
POINT
- 秋冬の出張は、トップス1+ボトムス1で着回して荷物を少なく
- 規定がないなら、オフィスカジュアル程度を目安に
- 選ぶ基準は、シンプル・汚れが目立たない・シワになりにくい
しかし、結局、ダークスーツというのは仕事をする上では理にかなっているのだなぁ…とあらためて感じました。
性別を問わず、もっと自由な服装で仕事ができる世の中になってほしい思いもありますが、いったんは昭和のサラリーマンに出張の効率化を学ぶのもありかもしれませんね。
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フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!




