大人女性の皆さん、年齢を重ねるとともに安価なファストファッションの洋服が似合わなくなってきた…と感じていませんか?
一生ものの服を大切に着るのも素敵だけど、流行もやっぱり気になる。
とはいえ素材や縫製が良いものでトレンドアイテムを揃えるとあっという間に予算オーバー…。
それなら、洋服のサブスク(定額制レンタル)を利用してみるのはいかがでしょうか?
今回、50代の筆者がはじめて洋服のサブスクを利用してみて気付いた、良かったことや意外な注意点をシェアします。
洋服のサブスク・レンタルとは?
以前から「洋服をレンタルする」という選択肢はありましたが、冠婚葬祭などの貸衣装やめったに着る機会のないパーティードレスなどが中心でした。
「ふだんの仕事やお出かけに着る服をレンタルする」という発想はあまりなかったのではないでしょうか。
しかし近年では
「物価高騰で家計が圧迫されてファッションに回せるお金が減った」
「服の数を減らして収納スペースを削減し、家を広く使いたい」
「でも、いつも同じ服は飽きる」
「忙しくて流行を追えないから、おすすめの服を見繕ってほしい」
…など、さまざまな理由から、「洋服を買わずにレンタルする」という選択肢が生まれています。

特に、毎月決まった金額を支払い(定額制)、1点~数点の洋服を借りられる「サブスク(サブスクリプション)の洋服レンタルは、年代や価格ごとにいろいろなサービスが登場しています。
以下、いくつかのサービスと特徴を紹介しますね。
- airCloset(エアークローゼット):月3着7,980円~で、好みに合わせてプロのスタイリストが選んだ服が届く
- AnotherADdress(アナザーアドレス):月1着5,940円~で、大丸松坂屋がセレクトしたハイブランドの服から選んで借りられる
- MECHAKARI(メチャカリ):月1着3,476円~で、新品の服をレンタルでき、無料で交換が可能
- Brista(ブリスタ):月11,000ポイントの中で上限(2~3着相当)までレンタルでき、ビジネススーツやフォーマルウェアが豊富
※各サービスの価格や条件は記事公開時点のもので、予告なく変更される可能性があります
目的や予算によって向いているサービスはかなり異なるので、「月に何着くらい借りたいのか」「自分で選びたいのか、プロに選んでほしいのか」や、サンプルのコーディネートや料金プランをしっかり比較して選ぶのが失敗しないコツです。
初の洋服サブスク体験!はたして結果は…?
今回、筆者は、いくつかのサービスで「無料ファッションタイプ診断」をしてみたり、借りられる服の候補を見比べたりして、最終的には「AnotherADdress(アナザーアドレス)」を利用してみました。
一番の理由は、なかなか気軽に購入できないハイブランドの洋服が豊富なこと。
今回は、1カ月12,430円で3点レンタルできる「スタンダードプラン」を利用しました。
こんな感じの手提げバッグで届きます。

クリーニング代は価格に含まれているので、返却時もこのバッグに入れて集荷を依頼するだけ。らくちんですよね。
選んだのは次の3点です。
- MM6 Maison Margielaのショートカットオフトレンチジャケット
- MUVEILのワンピース
- rag & boneのミックスツイードジャケット
「普段選ばないような色で冒険してみようかな?」と思ったのですが、もともと秋冬ということもありカラフルなものは点数が少ないうえ、同じことを考える人も多いのか(笑)在庫切れも多く、黒系のカラーがメインになりました。
ショート丈ジャケット

サンプルの着画が素敵だったので選んだジャケット。
トレンチコートをカットオフし、ほつれた裏地までも装飾に使うという、ハイブランドならではの凝ったデザインです。
ショート丈なので脚長に見えるのも嬉しいですよね。

ちなみにこちらは人気のためレンタル回数が多く、一見わからない程度の色褪せやほつれがある「ロングライフアイテム」と呼ばれるアイテムです。
気に入ったら定価の70%オフで買い取ることも可能だそう。たしかに黒がやや薄くなっているのですが、このデザインなら、いまトレンドの古着感があって、むしろアリという感じです。欲しくなってしまいますね…!
ベルト付き袖ボリュームワンピース
トレンドの、ベルトでウエストマークするワンピースです。
袖にふんわりボリュームがあり、動きやすいのにエレガントな雰囲気。ちょうど友人とフレンチレストランに行く約束をしていたので、ディナーがいっそう優雅な時間になりました。

ミックスツイードのノーカラージャケット
昨シーズンから流行が続き、もはや1人1着は持っているのでは?という感のあるツイードジャケット。
ただ、筆者が昨年何着も試着した時は、なかなか肩幅や袖など体型に合うものがなく、購入にいたらなかったんです。
そこで、ハイブランドのジャケットならきれいに見えるかも…と期待を込めて選んでみました。
結果…

やっぱりLサイズでも若干肩や胸まわりは小さい感じかもしれません(泣)
とはいえ、袖口がさりげなく広がったデザインのおかげで、腕がきれいに見えると思いませんか?
デニムに合わせて着こなしても、仕立ての良さからか、カジュアルになりすぎず品良く決まる気がします。

この3点をもし購入していたら…
90,000円+46,000円+78,000円=21万4,000円になります。
お出かけの多い12月、クラス感のあるアイテムを、1/10以下の価格で1カ月着回せるのはなかなかお得なのではないでしょうか。
洋服のサブスクを利用するときのポイント
今回、11月~12月にかけて利用してみましたが、利用する前は思い浮かばなかった点にいろいろ気がつきました。あくまでも個人的な意見ですが、これから利用する方は参考にしてみて下さいね!
夏より冬のほうがおすすめかも
自分で洋服を買うときは、基本的には夏物よりも冬物のアウター(コートやジャケットなど)の方が高額になります。
また、年末年始はお呼ばれやパーティ、ディナーショーなど華やかなドレス・スーツなどを着る場面が多い傾向ですよね。
サブスクの月額料金は同じなので、利用するとしたら上記のようなアイテムを借りることの多い冬の方がお得度や節約効果は高めかもしれません。
パンツよりはスカート、ジャケットよりはニットやコートが安心
洋服のサブスクは、サイズが合わなければ交換可能なものも多いですが、送料やクリーニング代が別途必要だったり、交換中で服が手元にない期間もレンタル日数にカウントされてしまったりすることがあります。
そうなると、サイズの合う合わないがシビアなパンツよりは、ウエストさえ合えばおおむね履けるスカートの方が交換の心配がないので安心ですよね。
同じく、今回筆者も「若干肩や二の腕まわりがキツい」と感じたジャケットよりは、ゆったりしたデザインのニットやコートなどのアウターが失敗しにくいのではないでしょうか。
プラスサイズは追加料金に注意
筆者は身長168㎝で、普段はLサイズまたはXLサイズの洋服を購入しています。
今回、レンタルする服を選ぶ際、XLや2Lサイズは在庫や設定そのものがなかったり、追加料金が上乗せされたりするサービスも見かけました。たとえば追加料金1,000円×3点となると予算オーバーする可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
とはいえ、人気のデザインはMサイズから品切れになっていく傾向があるので、Lサイズは狙い目ともいえます。
着たい日が決まっているなら早めにチェック

「12月24日のクリスマスパーティー、きっとその1回しか着ないから、凝ったデザインのワンピースを借りたい」
など予定が決まっている場合、日が近付いてから選び始めると、人気のデザインが残っていなかったり、返却待ちで当日までに届かなかったりする可能性があります。
「この冬はちょっと気分を変えて、真っ赤なコートに挑戦してみたいな」
のように利用日は決まっていない場合でも、白・黒・グレーといったベーシックカラー以外はやや品薄の印象でした。
いずれにしても、自分で服を選ぶタイプのサービスでは早めにチェックを始めた方が安心。少しシーズンを先取りするくらいの感覚がちょうどいいかもしれません。
POINT
- 洋服のサブスクは、いろいろなタイプのサービスが増えている
- 選ぶときは特徴と料金プランをよく比較して
- サイズによって借りやすさや料金が異なることも
いつもと違った着こなしやアイテムとの出会いを楽しんだり、モノを持たない暮らしとトレンドのおしゃれを両立したり、洋服のサブスクにはいろいろな良さがあります。
「最近コーデがマンネリだけど、買い物にいくと同じような無難な服を選んじゃうんだよね…」
という方は、購入1着分に近い価格で2~3着借りられることが多いので、この冬一度試してみてはいかがでしょうか。
この記事を読んだ人は、こんな記事も読んでいます

フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!




